そしてネウストリア公国大使館を訪れる久利生、麻木、雨宮の3人。
3人の目の前で閉ざされた扉が開く。
何故大使館の扉が開いたのか。
そして事件の真相は。
さらに麻木に「久利生さんのこと、よろしくね」と告げた雨宮の行く末は。
そして最後に久利生と雨宮は再び並木道の真ん中で言葉を交わす。
この作品を観るには
感想とか
城西支部のコンビネーション再び
シーズン2のドラマから1年ぶり、映画としては8年ぶりとなる今作。
新しい城西支部では初の映画化ですが、ドラマで見せたバラエティあるコンビネーションは相変わらずで、安定感と安心感は健在。
城西支部メンバー同士のクスリと笑える掛け合いも沢山。
上映中もあちこちでクスクス聞こえてきました。
一番大きく笑い声が起きたのは、雨宮の事務官である一ノ瀬隆史(大倉孝二)が部長に雨宮の不在の言い訳をするシーンでした。
映画だからって張り切らない
内容も前作の映画ほど大きな事件ではないものの、事件に大きいも小さいもないでしょうという久利生の精神が生きているのか、ドラマ版の延長線上としてファンには気持ちよく見られると思います。
悪く言えば、見た目の盛り上がりも無く展開も少ないですが、映画という大舞台で下手に進化したりしないのがHEROらしさ。
故にインパクトや大きな展開を求めて見た人にはすごく物足りないと思うかも知れません。
今作で一番身体を張ったシーンでも、興奮するほどでもなく。
HEROらしい いつもの雰囲気と世界観。ドラマのままの雰囲気がそのまま出ているので、ファンであれば楽しめると思います。
ついに帰ってきた雨宮だが…
HEROには実に8年ぶりに登場する雨宮舞子(松たか子)。
久利生との名コンビの復活にシリーズファンは期待する人も少なくないと思います。
しかし検事として帰ってきた雨宮ですが、長年のブランクが効いたのか、久利生の隣も新たに麻木千佳(北川景子)が居るためか、存在がくすんでしまい、
新しい城西支部の中では、かつてのメンバーも4人しかおらず、シーズン2で育った新城西支部のチームワークには溶け込めず、キャラクターも浮いた印象が見られました。
結果的に満を持して登場した雨宮にそこまでの感動が得られなかったのは非常に残念。
麻木以外の城西支部のメンバー達と雨宮が絡むシーンがもっとあれば、栄えたかも知れません。
しかし、それでもシリーズファンにはたまらない演出も沢山あります。
前作のラストで久利生と雨宮がキスを交わして終わるのですが、シーズン2ではうやむやにされていた二人のそれまでの空白の間が少しだけ明かされたり。
が、その関係も今作で決着を付けなかったのにはどうかと思いました。
設定上では久利生は40歳。雨宮は37歳。
そろそろいいでしょうと、多くのファンは思っているはずです。
雨宮に婚約の話が出たときに、ついに…と思った結果、先延ばし!?
二人の関係をうやむやにして終わるHEROらしさがここでは悪く出てます。
なんの進展も無かったので、この点では映画が始まったまま終わってしまった感じでした。
謎の演出
見た人の殆どが、???となるシーン。
ネウストリアという国で有名な競技「ペタング」をするシーンで、いきなり惑星と宇宙のシーンがスローモーションで壮大なBGMと共に3分ほど舞い踊るのですが。
どういった意図があって、あのような演出をされたのか全く読めませんでした。
国境を越えたという演出にしては宇宙規模のCGでしたし、本当に謎でした。
一方で、エンドロール途中に第1作ドラマからの写真を振り返る演出は、懐かしさと共に当時の内容は思い返されて、良かったと思います。
角野卓造だよ!
シーズン2で何かと小ネタで出てきた田村検事(杉本啓太)のお嫁さん。
牛丸次席(角野卓造)の娘で、牛丸次席にそっくりだと。
そして今作ではその姿がついにスクリーンに映し出されます!
私は友人と見に行き、角野卓造さん本人が女装していると思い、見終わった後も「やるならハリセンボンの春菜さんを使って欲しかったよねー」と言い、帰った後にキャストを見たら
演 – 近藤春菜(ハリセンボン)
これは盛った話じゃありません。友人と共に見分けられず驚愕しました。
もう完全に角野卓造でした。
次回作は
現時点では続編についての話は出ていないようです。
今作ラストでも久利生と雨宮の進展はありませんでしたが、続編が始まって既に結婚してましたと言うパターンもあり得るのがHEROです。
続編も、作られるならHEROらしく突然発表されるでしょう。
この映画は、HEROシリーズファンのための映画でした。