映画『死霊館』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

そこをロレインが調べると、何か物が置いてあった形跡が。
そこにエイプリルの持っていたオルゴールを当てはめるとピッタリはまるように。
閉ざされた空間から出てきて何故かエイプリルの手に渡ったオルゴールに不信感を抱く。

さらに奥を調べようとすると、突然 足下が崩れ落ち、ロレインは地下まで落ちてしまう。

エドを初め全員でロレインを探すが、どこか見当も付かない。
地下に落ちたロレインは、そこでいくつかの霊体を目撃。その家で起こった悲惨な事件の数々を知る。

やっと見つけたロレインを助け出す際、ロレインは娘から貰ったペンダントを地下室に落としてしまう。

すると今まで以上の怪奇現象が起こり始める。
突然ナンシーの身体が見えない何かに引き釣り回され、

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大人全員で立ち向かってやっと助け出すことに成功。

何とか その浮遊現場をカメラで撮影でき、それを証拠に教会へ。
そして教会は悪魔払いの実行を掛け合ってみると、一家は一時的に家を離れることに。

その晩、ウォーレン夫妻の娘、ジュディに怪奇現象の魔の手が。
夫妻の家に保管されていたアナベルの人形によって部屋に閉じ込められるジュディ。

丁度帰宅したエドとロレインによって何とか助け出されが、それはこれ以上手を出すなと言う警告であるように思えた。

するとそんな中、ペロン一家にも問題が。

キャロリンがクリスティーンとエイプリルを連れて家に戻ったと。
ロジャーとウォーレン夫妻もキャロリンを追ってペロン家へ向かうことに。

そして家に着くなり地下室へ直行。
そこで子供を殺そうとしていたキャロリン。
何とかキャロリンを取り押さえる巡査達。

キャロリンを家から出そうとするが、家から出すことによってキャロリンの身体が壊されてしまうことに気付いたロレイン。

仕方無く再び地下室へ連れ戻し、そして椅子に縛り付け、緊急的にエドが悪魔払いをすることに。
不慣れながらも聖書を読みながら決行する。

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苦しむキャロリンだが、悪魔の力によって翻弄され、精神はズタボロ。

そんな中、家の外の車で待機していた子供達にも魔の手が。
恐怖を感じたエイプリルは家の中へ。
ドリューが追って探すが、なかなか見つからない。

悪魔払いの中、姿が見えなかったエイプリルを発見したドリューの声に豹変したキャロリンが反応。
エイプリルを追って這いずり走って行く。

ついには豹変したキャロリンに捕まるエイプリル。

果たしてキャロリンは悪魔に蝕まれてしまうのか。
そして他の家族の運命は。

スピンオフ映画「アナベル 死霊館の人形」の感想

この作品を観るには

感想とか

冒頭からいきなり怖い

これ系でよくあるのが、不可解な現象までの間、日常シーンをダラダラと見せられるパターン。
しかしこの作品は冒頭から過去の怪奇現象を一例として出してまずヒヤヒヤさせてくれます。

この作品の良いところは日常シーンと怪奇シーンを上手い具合に挟んでくるので、間延びというかダレる所が少ないように感じました。
本題に移るまでのテンポが良く、本題に移ってからも飽きさせない演出と音響で緊張と緩和のバランスが見事でした。

ハイレベルな恐怖演出

ホラー映画で一番ガッカリするのは、頑張り過ぎちゃって逆に面白くなっちゃう点。

ホラーメイクもやり過ぎてコントかよ!と突っ込みたくなるような作品もいくつかあります。
この作品では冒頭で出てくる人形も、不気味さが良い具合に出ており、悪霊の特殊メイクも怖さ抜群でした。

特に”音”の使い方が卓越しており、大きな重低音を鳴り響かせた後にピタッと無音の状態を作られた時のドキドキ感はなかなかでした。

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静寂の中でのドキドキ感。
暗闇の中でのハラハラ感。
壁の向こうで待つゾクゾク感。

どれを取っても他の作品よりもワンランク以上高い見せ方をしてくれていました。

ただ一つ、ラストシーンの地下であれだけ激しい攻防戦を繰り広げたのに、その後家から出てくるときに服が凄く綺麗だったのはちょっと詰めの甘さを感じた。

よくあるパターンも

この作品を見ていると、この後どう悪魔と戦うのかが気になってくるのですが、結果悪魔は母親に乗り移り、それを退治するというよくあるパターンに突入してしまいます。

悪魔払い系統のホラー映画の宿命なのでしょうか。
もうちょっと違った見せ方が欲しかったですが、悪魔を浄化するキッカケが家族愛ってのはこの作品全体を通して良かったと思います。

よく見たことのあるパターンにも他の作品とはひと味違った恐怖感を感じたのは、この作品の成せる技だと思いました。

手に汗握るシーン

先にも書いたとおり、この作品は比較的低予算で作られています。
が、それに見合うと言うか、それを上手く使った恐怖感を演出している所がこの作品のキーポイントであり、見所でもあると思います。
カメラアングルや人と影との関係性の見せ方。

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そして何よりキャスト陣の素晴らしい演技力。

特にロジャー役のロン・リビングストンの緊迫感ある表情は見事でした。

そして子役達の自然な演技は、これが映画であると忘れさせてくれるぐらい自然に、子供らしくはしゃいだり、緊迫したシーンでの硬直感など素晴らしかったです。

実話?

この映画の「これは実話である」という売り文句。

作品の作り方が、「これは悪魔研究家のウォーレンが体験した”実話である”」とされており、この特典映像にロレイン・ウォーレンとされる実在の女性が登場しており、実話の信憑性をさらに高めています。

そこでこの作品に出てくるいくつかの事件を自分なりに調べてみました。

結果的に言えば、調べても関連する記事は見つかるものの、これが実話だと決定づける証拠や根拠などは見つかりませんでした。

たとえこの作品の内容が実話であったとしても、その中で起こった事件の詳細は上の動画に登場するロレイン・ウォーレンしか知らず、当時彼女らはペテン師と呼ばれており、それが真実か真実では無いのかは結局謎のまま。

つまり、このロレイン・ウォーレンの話を信じるか信じないか。ということになってしまいます。

ただし、この作品で人が一人も死んでいないという所は、ある意味で少しリアリティを感じます。

映画ラストで「次はロングアイランドで事件が・・・」との一言が流れます。
これは続編への伏線ではなく、この作品は1979年に公開された映画「悪魔の棲む家」がベースになっており、その映画がニューヨークのロングアイランドを舞台になっているので、それに対するちょっとした憎い演出でした。

コメント欄でご指摘頂いた点を元に調べ直したところ、私が勘違いをしていたようで

>>[映]The Amityville Horror/悪魔の棲む家とThe Conjuring/死霊館:過ぎ去りしdays

に事件の背景や事柄の詳細が書かれていました。

続編について

続編になる「The Conjuring 2」は全米で2015年10月23日2016年6月10日(延期されました)に公開予定であり、主要キャストも続投だとアナウンスされています。

予告編

また、今作に登場する アナベル という人形を題材にした映画「アナベル」が2014年10月3日より全米で公開予定です。

スピンオフ「アナベル 死霊館の人形」の感想

ただし、これは続編では無くスピンオフという位置づけとなっており、予告編では本作に登場するウォーレン夫妻の姿も見られませんでした。
監督は本作を手がけたジェームズ・ワンではなく、本作に加え、ジェームズ・ワンとの作品をカメラマンとして多く手がけているジョン・R・レオネッティが担当。

今作は本場でも大ヒットを納めており、まだまだロレイン・ウォーレンが関わった事件は数多く存在するので、今後の展開に注目です。

ここ最近はホラー映画というホラー映画を見てませんでしたが、これは自分のホラー映画ブームを再び燃やしてくれるようなある意味衝撃的な作品であったと思います。
ガッカリさせられるホラー映画が多い中、見事に期待通り、それ異常の恐怖感を与えてくれた映画でした。

この作品を観るには

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