大脱出とは

(原題:Escape Plan)
日本公開日:2014年1月10日
脱獄を仕事としている男が、何者かの陰謀により墓場と呼ばれる”一度入れば二度と出ることが出来ない”監獄に投獄されてしまう。
その監獄を設計した所長の監視により、脱獄のプロをも心が折れる完璧な監獄。そんな中で ある男との出会いから始まる大脱出計画。
脱獄のプロが最強の監獄とその所長に立ち向かう脱出アクション映画です。
オススメポイント
一人で見る:
友達と見る:
デートで見る:
家族と見る:
お子様と見る:
銃撃戦で撃たれるシーンや出血などもありますが、残虐な行為は画面外で行われるので、特別グロテスクなシーンはありません。 笑えるシーンもチラホラ。話も分かりやすいです。
シルヴェスター・スタローン と アーノルド・シュワルツェネッガー のダブル主演。 過去何度か共演はしている両者ですが、全編に渡ってがっつり共演するのはこれが始めて。 当初はブルース・ウィルスを主演にする案があり、その後、主演にはスタローンが起用され、予てから二人で映画を作りたいと話していたスタローンからの呼びかけでシュワルツェネッガーとのW主演が決まったと言うことです。
今も輝き続ける往年の2大スターのアクションはやはり素晴らしい。
テンポ良く進む内容に飽きずに見れたし、内容も分かりやすくて見やすかった。
思ったより楽しめました。
予告編
これより下記にはネタバレが含まれます
※これ以降は筆者の感想と共に作品の内容に深く関係する記述が多く含まれます。またこれは筆者の私見であり、矛盾や間違い等がある場合があります。それら全て含め、予めご了承頂いた上でご覧下さい。
あらすじ(ネタバレ)
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刑務所からの依頼でこれまでいくつもの監獄から脱獄をしてきた脱獄のプロ、レイ・ブレスリン。
監獄で自ら体を張って虚弱点を見つけ、実際に脱獄をしてみせる。
そして刑務所のセキュリティ向上の為に、セキュリティホールの情報を売るのがレイの仕事。
その日も政府が大金をつぎ込んで作り上げた刑務所から見事に脱獄して見せたレイ。
会社に戻るとパートナーであるレスター・クラークが出迎え、早速新たな仕事の依頼が。
依頼主はCIA政府の弁護士。
政府の話によると、重犯罪者専用の刑務所を極秘の場所に建設。
テスト段階で、脱出は不可能だと言うことを出資者に示したいと。
色々ブラックな背景もあるが、完全極秘で報酬も弾む。
レイは疑いながらも承諾。
ニューオーリンズに降り立ったレイ。
退避コードを覚え、発信器を取り付け指定の場所へ。
すると黒いワンボックスカーがレイの前へ。
レイは車の中に無理矢理入れられ、顔を隠した複数の男に取り押さえられ、取り付けた発信器も容易に見つかり外されてしまう。
ただ事ではないと察したレイは抵抗するが、男達に麻酔を打たれて気を失ってしまう。
目が覚めるとそこは四方がガラス張りに小部屋がいくつも垂直に建設された監獄だった。
[mix1]
部屋にはベッドとトイレのみ。
無数のカメラが監視し、監視員も常時歩き回っている。
薄暗く、外は見えない。
すると監視員に呼ばれ、レイはある個室へ。
この監獄を設計した所長、ホブスと出会う。
事前に知らされた情報と全く異なり、仕事にならないと思ったレイは教えられた退避コードを復唱するが、ホブス所長は受け入れ完了と言葉を残し去って行ってしまう。
一方レイの仲間達が外部からレイを探そうとするが、全く足がつかめない状態。
監獄でのレイは囚人達が解放されている大広間へ。
目の血走った男だらけで、抵抗する者は監視員に酷い仕打ちをされる始末。
そこで早速ある男に絡まれるレイ。
レイは先手必勝で男の指を折り、殴り倒す。
他の男がレイに殴りかかろうとしたとき、それを制止する声が。
すると殴ろうとしていた男達は素直に従い、去って行く。
声の主はエミル・ロットマイヤー。
エミルはレイに話しかけるが、レイはあまり相手にせず。
エミルはレイに頼みがあるなら聞いてやると。
レイは懲罰室に行きたいと。
エミルは耳を疑い聞き直したが、レイは本気だった。
エミルは次の瞬間レイに一発殴りを入れる。
レイはお返しにエミルに殴りかかり、周りに集まり出す囚人達。
殴り合いの末、監視員がやってきて二人を取り押さえる。
レイとエミルは懲罰室へ。
別々の個室に入れられた二人。
個室には高温の熱を発するライトがあり、二人はこの熱で苦しみ出す。
これが懲罰室の罰。
脱水症状になったレイはドクターに観て貰うことに。
監獄にドクターが居ることに疑問を持ったが、レイはこの施設のことを聞こうとする。
が、監視員に見つかり、ドクターは退室。
さらにエミルの体を張った協力で金属片を手に入れる。
そして懲罰室で見つけた床のパネル。
そのパネルを固定している銅ネジに金属片で熱を集中、錆びさせてネジを外すと。
そのためにまた懲罰室に戻る必要があると。
それを聞いたエミルは近くに居た囚人に喧嘩を売る。
レイも参戦し、大乱闘に。
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そして懲罰室に入れられたレイは、早速実行に移る。
すると思った通り熱でネジは外れ、あるタイミングでエミルが狂ったように大声を発する。

監視カメラで監視していたホブス所長などはエミルを注視し、その隙にレイは自分の部屋の監視カメラに故障と思わせるように目隠しを。
床のパネルから抜け出たレイは手当たり次第に扉を開け、はしごを登っていく。
そして天窓を開け、顔を出すとそこは大海原。
監獄は巨大な貨物船だった。
レイは何が何だから分からず、しばらく呆気にとられるが、甲板にいる監視員の気配を察知し、元の場所に戻ろうとする。
が、途中で配水管を壊してしまい、浸水する中を必死の思いで進んでいく。
そしてなんとか懲罰室に戻ることが出来た。
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その後、浸水した懲罰室で外れたネジを見つけるホブス所長
ホブスはそれを見てある場所へ電話。
相手はレイのパートナーであるレスター。
投獄されてからずっと偽名を名乗っていたレイ。
そこでホブスは相手にしていた囚人がレイであることを知る。
ホブスはレイの刑務所警備のイロハが書かれた本の愛読者であった。
レスターは監獄のプロ相手に脱獄を阻止し、永遠に監禁しろと告げる。
一方、レイはまさかの貨物船の中という状況に困惑。
諦め言葉さえも吐いてしまう。
これまで信じて手伝ってきたエミルはレイのその状態を心配しつつも、背中を押す。
無理だというレイにエミルは何故この仕事をしているのかを聞く。
レイは元々弁護士で、有罪にした男が脱獄し、レイへの復習の為に娘を殺されてしまった。
その監獄のセキュリティーの甘さを防ぐためにこの仕事を始めたと。
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その理由を聞いてエミルはレイにここを出てハメたヤツを倒そうとけしかけ、レイはやる気を取り戻す。

レイは監視員の行動パターンを暗記。
エミルと作戦を練る。
レイは自らの足を負傷させてドクターの元へ。
ドクターに事情を聞こうとするが、相手にされない。
レイは、自分が悪者ではないと。ホブス所長の部屋に自分の書いた本があるから見てくれと。ドクターに本の中の一部とページ数を教え、その本を見てレイの素性を知ったドクターを味方に付ける。
さらにジャベッドと言う囚人も味方に付け、ジャベッドの協力と監修達の会話などからある程度の居場所を計算。
そして大脱出作戦が開始される。
事前にホブス所長にCブロックから脱走を計画していることを耳に入れるておくレイ。
しかし決行されたのはCブロックではなく、Cブロックに監視員が集中し手薄となった所でジャベッドかけしかけた喧嘩で囚人達は大乱闘。
それを制圧しようとする監視員達。
その隙を突いて、監視員達を次々と倒していくレイとエミル、ジャベッド。
しかしホブス所長の手により、出口が閉ざされてしまう。
そこにやってきた監視員はなんとか倒すことが出来たが、ジャベッドが撃たれてしまう。
レイは扉を開けるために電源を切りに別行動。
レイは前に立ちはだかる強敵を倒し、電源を切る。
そのタイミングでエミルが扉を開け、外へ。
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そして甲板ではエミルが連絡を送っていた仲間がヘリで到来。
外から射撃で援護する。
そしてエミルはヘリの元へ。
しかしレイがやってこない。
レイが来るまで機関銃で抵抗する。
しかし不意を突かれ、肩を打たれてしまうエミル。
一方、ホブス所長に追い詰められた、レイ。
果たしてレイの運命は?
エミルの命は?
そして二人は無事に脱出できるのか。
結末は作品を見て体感してください。
エンドロール後はなにもありませんでした。
この作品を観るには
感想とか
ビッグ2の共演
やはり一番の見所と言えば シルヴェスター・スタローン と アーノルド・シュワルツェネッガー の二大巨頭。

この二人をどの様に関係させるのかも楽しみの一つでした。
片方は脱獄のプロ。

片方は監獄のボス。

この二人が手を組むことで強靱なコンビが出来上がるわけですが、それまで見ず知らずの相手なのに、あっさり強固な友情が確立されたのはちょっと頂けなかった。
自分の身を削っても相手を信じる信頼関係を築くまでのドラマをもうちょっと見せて欲しかった。
まあ、後々この二人が手を組む事になった秘話があるのですが、それがあったとしても、もうちょっとグッと二人を結ぶ何かが欲しかったかな。
しかし、一度手を組んだ二人のコンビネーションは見事なものでした。
老いを感じさせないアクション
前半部分は頭脳プレーで、後半部分は銃撃や格闘などのドンチャカ。
最後まで頭脳プレーのみで行くわけが無いというのが、スタローンとシュワルツェネッガーのお約束。
スタローンは格闘、

シュワルツェネッガーは銃撃と、

それぞれの持ち味となる見せ場もきちんと有り、そこは非常に見応えがありました。
特に終盤でシュワルツェネッガーが機関銃を手にした瞬間、スローモーションで鋭い目つきを敵に向けるシーンは鳥肌物でした。

さらにスタローンとシュワルツェネッガー二人の殴り合いは必見。
実際にスタローンとシュワルツェネッガーが撮影現場でお互いに案を出し合ってアクションを追加していったとか。
シュワルツェネッガーは66歳。スタローンは67歳。
見た目はやはり全盛期と比べると老いを隠せない。

しかしそれに反するように、アクションには渋みが増して、今までよりも深みを感じる。
言う言葉一つ一つの説得力も今の年齢だからこそ出るものだと思うし、殴るシーンにしても、1発1発の重みが違う。

ただし、激走するシーンはちょっと残念感が、、、
若いときの向かうところ敵無し要素にベテランの貫禄が加わり、これまでの二人とはまたひと味違った味わいを出しています。
やはりツッコミ所は有り
これ系の映画は所々ツッコみたくなる部分もいくつかあるのが鉄板です。
特に今作の舞台となる墓場と呼ばれる監獄。
これが結構セキュリティも緩い。
一番の見所である強固なセキュリティが全く成ってない。
素人目でも「ボディチェックも無しかよ」とか「その二人怪しいならもう接触させるなよ」とか、監獄側の目線で見るとツッコミ所満載。
最初に金属探知機みたいなゲートを通るシーンもあったけど、それが金属探知機だとしたら全く機能してないことになる。

色々ハイテク機器は出てくるものの、結局どれも決定打となる防戦にはならなかったのは残念。
民間の経営という補則もあったが、それでもちょっと見た目がオシャレなだけで、普通の監獄となんら変わりなく感じた。
この作品をシリーズ化する上で最初からいきなりハイレベルな設定をあえて避けたのか。
スタローン演じるレイの頭脳に似合う監獄ではなかったことは確かだと思う。
だがしかしそんなことはどうでもいいと思わせてくれるスタローンとシュワルツェネッガーの存在がこの映画の醍醐味でもあると思う。
二人を囲む豪華キャスト陣
スタローンとシュワルツェネッガーの二代主演に目が行きがちだが、その脇を固めるキャストも実に素晴らしい。
主役二人と敵対するホブス所長役のジム・カヴィーゼル。

見事なまでに”ボス”という風貌と雰囲気をかもしだしていて、一目でやり手だと思わせる演技は素晴らしかった。
ただ、脚本がその演技に合ってなかったのか、結局大したことは何もせず倒れてしまったのは残念。
ホブス所長の部下役のヴィニー・ジョーンズ。
もはやお馴染み。よく見る顔でよく見る敵役。
ホブス所長に影で恨みを持ってたりすると睨んでいたけど、最後まで言いなりで、それと言った見せ場もなく死んでしまった。。。
と言うように、ちょっと敵役が弱すぎかな?
まぁスタローンとシュワルツェネッガーが最強過ぎる設定なので仕方無いと言っちゃ仕方無いが。
そして個人的に注目なのが、終盤仲間となったジャベッド役のファラン・タヒール。
もう最後めっちゃ良い奴のまま死んじゃうんですが、その致命傷を与えられたときの演技が素晴らしかった。
撃たれたときの寄れ方や、動き方に迫真さが伝わってきてとても良かったです。
スタローンやシュワルツェネッガーは1発や2発撃たれても「ん?なに?」程度しかリアクションしないので、それもあって余計にファラン・タヒールの熱演がよく見えたのかも知れませんが。
予告編でバレバレ
私は予告編を見ずに作品を見たので大丈夫でしたが、日本版の予告編の初っぱなで、いきなり大事な部分を映像と大声でネタバレしちゃってます。
放り込まれた場所が作品内では中盤まで
「ここはどこだ?」
「きっと脱出できる場所だろう」
と言う、右も左も分からない状況下での探り探りな抵抗を見てるのが醍醐味で楽しいのに、予告編開始早々
ってバラしちゃう配給の間抜けさ。
海外版はきちんと隠していたのに、日本版ではバレバレ。
予告編で引きつけるのも大事だけど、それで引きつけられて見た観客が予告編にガッカリしてしまっては本末転倒だと思う。
続編について
“続編あるかも”な終わらせ方でなかったので、何とも言えませんが、次はもっと頑丈な監獄って言う作りやすいパターンなので無いとは限りません。
なにより○○2やら○○3など続編の多いスタローンやシュワルツェネッガーなので、可能性は0よりは高いと思います。
期待しましょう。
でも結局
シュワルツェネッガーの無精ひげはかっこいい!

コメント
エミルは元々レイが自分の協力者になり得る人物だと知っていたから、体を張っていたんじゃないですか?
あとレイは元検察です。