映画『るろうに剣心 京都大火編』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

そして追いかけ着いたた先には巨大な船が。
志々雄が身を隠していた隠れ家は巨大な船だった。

剣心はすぐにその船に乗り込むが、すぐに人質とされた薫を出され、身動きが取れなくなる。

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そこで志々雄と剣を交える

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が、志々雄の部下である佐渡島が薫を海原へ放り投げてしまう。

それを見た剣心は志々雄の刀を振り抜き、薫を追うように海原へ飛び込む。

剣心の運命は。
果たして薫を見つけることが出来たのか。

エンドロール後はなにもありませんでした。

この作品を観るには

感想とか

これがジャパニーズアクションの決定版

前回も非常に高評価だったアクションシーンは今作ではさらに さらに見事な仕上がりとなっています。
こればかりは見て貰わないと芯には伝わらないと思いますが、一言で表すと 圧巻 です。

今までの時代劇や侍映画が過去の遺産と思えるほど、新時代の時代劇アクションを開拓したかのように素晴らしいアクションシーンを繰り広げてくれます。

ただ単純にカメラワーク等を工夫しただけでここまで躍動感とスピード感を感じられたり、それぞれの立ち回りやカット割りも見事に計算されていて、次の一手がどんなものか見ていて楽しくなってきます。

一部、ワイヤーを使ってるような部分も見られたのが少し残念。
逆に迫力を出すところで使うワイヤーが残念と思えてしまうほど他のアクションのクオリティが高いということが伝わるでしょうか。

剣術は日本のものだと自信を持って世界にアピール出来る仕上がりです。

ほとんどノースタント

前作同様、大部分での激しいアクションシーンでもスタントマンを起用せず、役者本人が演じているのも、この作品の大きな評価ポイントです。

多少のCG処理もありますが、本人の顔がしっかりと確認出来る中での激しいアクションは、それだけで作品のクオリティが上がります。
流石に屋根から落ちる部分などはスタントマンでしょうが、そこから流れるように戦闘へ移り変わる技術は流石。

実際に、今作から出演している神木隆之介は、殺陣の稽古に半年を要したと。

さらに主演の佐藤健本人も「常に失明への恐怖と役者生命をかけて挑んだと言っても過言ではない」と言うように、この作品へかける思いと、この作品では本人がアクションシーンをこなす事への意味と必要性が伝わってきます。

目立った必殺技は無し

本作はご存じの通り、漫画が原作となっており、原作には様々な必殺技が登場します。
前回は「土龍閃」や「牙突」など出てきましたが、今作はそのような突出した必殺技は出てきません。
一部、翁VS蒼紫のシーンで 回天剣舞 の様な立ち回りが見られましたが、技名を口にすることもありません。

逆に本作はアクションが非常に長けており、そららの技を一連の流れに見事に混ぜたスピーディーな戦闘を意識してるが故に、必殺技を必殺技として扱うことを あえてしなかったのかも知れません。

そりゃ戦いの中で「りゅうついせん!」とか言われたら、何かちょっと冷めてしまうかな。

普通は必殺技名が出ると「おおお!」と思いますが、その必殺技名を出すと冷めてしまうほど本作のアクションシーンの完成度は高いと、見て頂ければわかると思います。

しかし、次回作では是非 天翔龍閃 は決めた後にボソッとでもいいからつぶやいて欲しい。

個性派役者がぞくぞく

そのまま漫画から出てきたと言っても過言ではない宗次郎役の神木隆之介や、

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個性的で雰囲気もある藤原竜也など、本当に魅力的な役者陣が脇を固めているので、それだけでも見応えがあります。

ただ、志々雄の顔はもう少しシュッとできなかったのか。

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少し丸っこすぎて可愛らしいなと思ったのは私だけじゃ無いはず。

顎先に何か詰めればなんとかなりそうだけど。
まぁこれは日本人という致し方ない現実の壁なのでしょうか。

本作で特に印象に残ったのが中盤に出てくる家族を殺された少年、三島栄次役の田端瑛。

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この子の泣きの演技が巧みすぎて、凄く印象に残ってます。
演技と分かっていても心に響く痛々しい悲惨な泣きの演技は、見ているこちらも心を痛めてしまうほどに素晴らしい演技でした。

さらに翁役の田中泯。

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恐らく本作の中で一番格好いいんじゃ無いかと思われる翁VS蒼紫の場面で、70歳手前とは思えない機敏なアクションを見せてくれています。

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ホント格好いい。

そして映画ラストにチラッと出てくる福山雅治も、エンドロールでは”謎の男”とされていますが、原作を知っている方ならそれが誰なのかすぐに分かると思います。

一方で前作から明神弥彦役が大八木凱斗という役者に変わっているのですが、これが滑舌が悪いのなんのと、そこだけが少し残念でした。

物語の構成

本作は原作コミック(完全版)で言うところの6巻(五十五幕)~10巻(百三幕)までの内容となっています。

もちろん原作そのままではなく、一部飛んでいたり、展開が違ったりと相違点は数々ありますが、大体原作の流れに沿って物語は進んでいきます。

正直、本作のボリュームと、前編後編に別れていることを考えて、張のシーンがクライマックスかと思いきや、その後に2つも見せ場があるとは思っていませんでした。
要するにそれだけてんこ盛りでボリューミーな内容となっているわけです。

次回作は

「るろうに剣心 伝説の最期編」は本作公開日から約1ヶ月後の9月13日に公開されます。

藤原竜也と伊勢谷友介が顔を合わすときにざわざわしてしまうのは今からでも容易に想像できます。

後編「伝説の最期編」の感想(ネタバレ&あらすじ)

この作品を観るには

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