そのジョイに気付いたジャックは恥ってジョイに駆け寄り、抱きつく。
ごめんね。と謝るジョイに、二度としないでと言うジャック。
それから、ナンシーがジャックの髪を持ってきてくれたことで勇気づけられたこと。また救われたとジャックに告白するジョイ。
そんなジャックを見て涙するジョイは、私は良いママじゃないの・・・とボソリ。
ジャックは首を振りながら、でもママだよと。
その答えに何か吹っ切れた様子のジョイ。
その後、ジャックはジョイに部屋に帰れる?と聞く。
そして、あの時ジャックを保護してくれた女性警官に案内して貰い、二人が生活していた部屋を訪れることに。
そして二人はその部屋であることをする。
その部屋を訪れた二人の心境の変化とは。
そして二人は本当の意味で部屋を出ることになる。
この作品を観るには
感想とか
本当の戦いは解放された後
監禁された親子と言う題材にも、どうせ脱出できるんでしょ?と結果急ぐ人が居るだろうが、そこではなく、この映画の本質はそれまでのプロセスと、その後の展開にあります。
監禁された状況を描いた映画の多くは、いかにそこから抜け出すかと言うポイントを一番の見せ所に持ってくる映画が多い中、この作品は部屋を出てからの物語にも大きくスポットを当てています。
7年間の監禁を経て、その間に息子を出産した母親と息子のその後の心境。
失った7年間に失望する母親と、監禁されていた部屋の中しか知らなかった息子が、どのようにそれら全てを受け止めていくか。
この母親とこの息子だからこそ成せる素晴らしい物語でした。
欲を言えばお爺ちゃんとの確執に結果を見たかった。
世界は広い
この映画では時折、ジャックという5歳児の目線で描かれるシーンがあります。
部屋の中しか知らないジャックの純粋な心と、それから外の世界を知っていくジャックの気持ちの変わり様と、添えられる言葉一つ一つが心に響きます。
特にジャックが何のフィルターも通してない真っ青な空を5歳にして初めて目の当たりにするシーンは、予告編で何度も見ましたが、それまでの物語を見た後では全く違う様に、何度も見たのにもかかわらず鳥肌が立ちました。
この作品を観た方は空を仰向けになって見上げたくなると思います。
私たちが何気なく思っていた世界は実はとても広かった。
それは他の国という規模では無く、壁を隔てたすぐ外側には既に世界が広がっている。
そういった固定概念を振り払ってくれる心打たれる作品でした。
本当の親子の様な二人
ジャック役のジェイコブ・トレンブレイ。
きっと見た方の多くは彼の純で素晴らしい演技に魅了されたと思います。
特に澄んだ大きな目は、物語とリンクするように見ている人を引き込み、演技力もさることながら、ビジュアルでも引き込む力がありました。
ジェイコブ・トレンブレイの今後の活躍に注目です。
そして母親のジョイ役のブリー・ラーソンは
精神状態の起伏が激しい母親役にも心境の変化に対する演技が非常に素晴らしかったです。
特に親子という説明が一切無い中で、この二人は親子なんだと映画が始まってすぐに思わせる二人の雰囲気には驚かされました。