ナイトクローラー とは

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ナイトクローラー
(原題:Nightcrawler)
日本公開日:2015年8月22日

アマチュアのフリーランスジャーナリストとして数々の事件・事故現場を撮影するルーは、より刺激的な映像を撮影するために、自ら事故現場を演出し、ついには逮捕現場を自ら作り上げる。

オススメポイント

一人で見る:

友達と見る:

デートで見る:

家族と見る:

お子様と見る:

ショッキングな映像が沢山あります。

主演のジェイク・ギレンホールはこの作品の役作りのために9キロの減量を。 監督・脚本は「ボーン・レガシー(2012)」を脚本したダン・ギルロイ。

予告編

これより下記にはネタバレが含まれます

※これ以降は筆者の感想と共に作品の内容に深く関係する記述が多く含まれます。またこれは筆者の私見であり、矛盾や間違い等がある場合があります。それら全て含め、予めご了承頂いた上でご覧下さい。

あらすじ(ネタバレ)

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ロサンゼルスに住むルー。

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ルーは、定職に就いておらず、不正な方法でお金を手に入れる毎日を送っていた。

その日も、鉄道沿いのフェンスを切り取ったり、マンホールを盗んだり。
さらには警官を暴行し、腕時計を奪うなど、やりたい放題。

監禁するために、近くの鉄工所へ行き、盗んだ鉄などを売り、生計を立てていた。

と、そこでいきなり自分を雇ってくれと言うが、当然不審な鉄を持ってくる男を雇うわけは無く、断られる。

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その帰り。
車を走らせていると、交通事故現場に遭遇。

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ルーは車を降りて、近くで野次馬をしていると、そこへ青色のミニバンが。
バンから出てきた男はカメラを片手に、その事故現場を撮影。

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するとルーはその男に、テレビで流れるのか?何チャンネル?と聞くと、男は、一番多く金を払った局だと答える。

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それを聞いたルーはバンの中にある大量の機材を見て、雇ってくれと言うが、間に合ってると断られ、きつい仕事だと釘を刺される。
翌日、その事故の映像をテレビで見たルーは、その日に盗みを働き、盗んだ物を売ったお金でビデオカメラと警察無線を手に入れる。

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そして警察無線から事件の情報を得ては、事件現場へ行きカメラを回すが、怒られたり、美味くカメラが回せなかったりと、上手く行かず。

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そんなある日、またも事故現場へ駆けつけたルーは、他のカメラマンに負けじと、より近づいて撮影。
近づきすぎたせいで、皆に怒られるが、そこで他のカメラマンが映像をどこかに売っている電話の会話を聞く。

その後、ルーは地元のテレビ局へ潜り込む。
そこで女性ディレクターのニーナと出会い、自らが撮った映像を見せる。

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荒い映像だったが、同じ事件の他の映像よりもインパクトが強かったため、採用。
今後も良い映像があったら持ってきて欲しいと言うニーナ。

特に裕福な白人が犠牲になる都市型犯罪で、犯人は貧困層だとニュースになりやすいと言う。
それに首を切られたり、流血しているなどの生々しさがあるとプラスポイント。

それを聞いたルーは、分かったとその場を後にする。

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翌日、自分の撮った映像がニュースで流れているのを見たルーは、その日から警察無線の隠語を解読。

さらに求人を募集し、リックという青年を採用。

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リックに警察無線の隠語を教え込み、ひたすら事件が起こるのを待つ。
そして1日待ち、やっと事件が。

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リックにスマホナビを頼み、車で現場へ行くが、途中でリックのナビの不手際があり、現場に着いたときには既に被害者も救急車で運ばれており、同業者にはあざ笑われる結果に。

それに激怒し、リックを攻めるルー。
意思疎通が大切だ!と。

次の事件が起きると、ルーは失敗を取り戻すために車を飛ばして、現場に到着。
も、事後から時間が経っており、現場も落ち着いた状態。

どうやら銃撃があったらしく、ルーがカメラを回していると、被害者らしき家族が。
と、そちらに向かっていくと、開いている家。
ルーはためらいも無く忍び込み、弾痕を撮影。

それをニーナに売り込むと、ニーナはその映像を絶賛。
しかし他のスタッフからは、不法侵入だと批難も浴びる。
が、ニーナはそんなことより映像の価値だと、放送を強行。

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それからルーは調子を上げていき、いくつものスクープ映像を撮影してはニーナに売り込み、そしてそれら事件を一つ一つ自分のパソコンに記録。

そして車を新調し、機材も買い増す。

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そんな中、またもいきなりの事件。

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駆けつけると、そこは交通事故現場。
まだ警察も居ない中、ルーは現場に近づき、遺体を発見。

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早速カメラを回して色々な角度から撮影するが、なにか気に入らない。

そこでルーは遠くに飛ばされていた遺体を車の前まで引きずり、自分の気に入るアングルで撮影。

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その後パトカーがやってくるが、何食わぬ顔で現場を去って行くルー。

そして早速ニーナに見せると、ニーナも大喜び。
遺体を運んだ際にシャツについた血に気付かれるが、なんとか誤魔化し、ニーナを食事に誘うが、軽く断られてしまう。

翌日、同じナイトクローラーのジョーからチームを組もうと話を持ちかけられる。

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次のステージに行くには、連携を取って協力することが大切だというジョー。
しかし、ルーは全く興味を示さず、そんな態度にジョーは激怒。

その夜、積極的にアプローチするルーに折れたニーナと食事。
しかしニーナはあくまでビジネスとして食事に来ていると。
そんなニーナに、ルーは次のステージに行くためにもタッグを組もうと話を持ちかける。

しかしニーナはバッサリと断り、席を立とうとする。
が、ルーは何故かテレビ局でのニーナの立場が危ういことを知っており、それをエサにニーナとタッグを組むことに。

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その後、ルーは飛行機事故という大事件を逃し、現場に来た時には既に後の祭り。

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現場に居たジョーから皮肉な哀れむ言葉を貰い、ニーナには別の事件の映像を見せるが、全く興味を示さず、逆にルーが飛行機事件を撮り逃したことに激怒。

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そしてルーは焦りと怒りから、同業者であるジョーのミニバンに細工。
その夜。
警察無線からレイプ事件と交通事故の通報が流れてきた。

通常ならレイプ事件を優先するが、この日は交通事故へ。

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そして現場に着くと、そこにはジョーのバンと負傷したジョーの姿が。

同業者だぞ、と言うリックの言葉を無視して、じっくりと撮影するルー。

その後、新たな通報を聞いたルートリックは車で富裕層が住む住宅街へ。

リックを車に残し、ルー一人で家の前へ。

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すると突然、数発の銃声と、家から飛び出してくる2人の男が。

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ルーは木陰に身を隠し、撮影を続け、男達が車で去った後、その家に侵入。

捨てられたショットガンや、血痕、3体の遺体をじっくりと撮影。

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パトカーの音を聞き、逃げた後は車に積んであったパソコンで犯人が映っている部分をカット編集し、ニーナの元へ。

映像を見たニーナはその生々しさに感動。
周りは倫理的に問題があると止めたが、ニーナは放送するしかない!と強引に。

しかしニーナが出した映像の価格に納得のいかないルーは、他の局ならもっと高値を付けるだろうと揺さぶりをかける。
そしてルーが出した、自分の会社の社名を出すことと、加えて局の重役やメインキャスターを紹介して貰うという条件付きで映像を提供。

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そしてニーナに紹介してもらい、キャスターや重役とも顔見知りに。
放送では、ルーの撮った映像がモザイク処理され、放送。
撮影者は救助のため家に入ったという捕捉も加えて、ルーの、社名も何度もキャスターに読ませるという要望も達成。

翌朝、ルーの家に警察が。
ルーから映像のバックアップを押収。
しかし、そのバックアップは編集されており、犯人2人を撮影した部分はバッサリカットしてある物。
軽い尋問にも余裕のそぶりで答えるルー。

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警察が帰ると、ルーはカットした犯人が映る映像から、犯人が乗っていた車のナンバーをインターネットを使って照合。
犯人の住処を割り出すことに成功。

その夜。
ルーはリックを助手席に乗せて犯人の家の前へ。
通報しようとしないルーにリックが問うと、ルーは犯人が人気の多い場所へ行った所で通報すると。
そんなおかしな作戦に付き合ってられない!と荒ぶるリックだが、映像の売値を分け合うことでなんとか合意。

そして何時間も張った後、家から出てくる男2人組。
それを追跡し、あるレストランへ入っていく2人。

外から撮影するルーは、そこでやっと警察へ通報。

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それから数分後、警察がやってきて、店の中へ。
そしてもう1台応援が来た所で、犯人との銃撃戦に。

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1人はそこで倒れ、もう一人は車で逃走する。
関係の無い人が死んだ!と混乱するリックをよそ目にルーは犯人の車を追跡。

犯人を追うパトカーの後ろにピッタリと張り付いて、助手席のリックにカメラを回させながら、カーチェイス。

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目の前では次々とクラッシュしていく何台ものパトカー。
それをギリギリで交わし、追跡するルー。

そしてついにクラッシュする犯人の車。

ルーも車を降り、犯人の車の中を様子見。
ルーが、犯人は死んでる!とリックにカメラを持ってくるように指示。

そしてリックが車からカメラを持って、横転する犯人の車の運転席を撮ろうとすると、そこには血だらけでこちらを睨む犯人が。

その犯人の手には銃が。そして数発の銃弾を受けるリック。
その後、犯人は車から這い出て、逃げようとするが、そこにやってきた警察官に射殺される。

その一部始終を影から別のカメラで撮影していたルーは、倒れるリックに近寄り、死に際のリックを撮影。

そして二人の最後の会話。
そこで明かされたリックが死ぬことになった理由。

そしてルーの思想は他の者へと影響を初め、ルーは次のステージへ。

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この作品を観るには

感想とか

猟奇的な主人公を見事に演じきったジェイク・ギレンホール

まず目を引くのが、主演のジェイク・ギレンホールのどこか恐ろしい演技
役作りのために、元々スマートな体型からさらに9キロの減量に成功し、見た目からも恐ろしさを追求。

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最初の登場から、こいつ 普通じゃない…と思わせる不気味な言動

そして次第に彼の秘めた思いや積極的な向上心で、ある意味完璧なアンダーグラウンドのジャーナリスト、ナイトクローラーとして成長を遂げる、それまでの過程を演じたジェイク・ギレンホールの独特の雰囲気の作り方に、すぐに作品の内容に引き込まれてしまいました

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見ている側をもマヒさせる

この作品で描かれている報道とナイトクローラーの関係性は正確では無いとの見解があるようですが、それでも”ありそう“という妙な説得力と、猟奇的な登場人物もいかにも”いそう“というリアリティがこの映画の凄いところ。

撮影者の異常なまでの刺激的な映像への執着心や、それを買い取る報道側も、またどこかおかしな感性を持っている、いわゆるサイコパスな人達が大勢出てくるのですが、それら非道的な行いにマヒしている登場人物。

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そしてこの映画を観ている人もまたそれらの言動にマヒしていき、より刺激を求めていく

サイコパスを描いた作品は数多くありますが、視聴者をも巻き込んで気持ちを変化させていくようなどこか不思議な作品になっています。

感想を書いておいて、こんな事を言うのは元も子もないですが、この映画の雰囲気やジェイク・ギレンホールの独特な演技を見て始めて理解出来る作品だと思いました。

この作品を観るには