向けられた銃口にネイサンは、助けに来たんじゃ無くて殺しに来たんだと気付く。
そして運命のタイミングか、そこにジョンが。
ジョンの目の前で打たれるネイサン。
武装集団に見つからないよう、近くに居たシャロンと逃げるジョンだが、彼女が必要だとブラウンアイを探すことに。
しかし突然背後から異常者がシャロンを切りつける。
すぐに異常者を倒すが、傷を負ったシャロンはどんどん衰弱していく。
そして向かった先は最初に落ちていた死者達の穴へ。
果たして二人の運命は。
そしてブラウンアイは一体何者で何故必要なのか。
ジョンに隠された真実とは。
エンドロール後はなにもありませんでした。
この作品を観るには
感想とか
全てが謎
この映画のキーポイントであるのが、一人として最初から一切記憶が無いと言う点。
これは登場する人物もそうですが、映画を見ている私たちにも一切何も語られず物語が進行していきます。
その中で、登場人物達と同じように記憶と理解を得ていくわけですが、このプロセスが非常に見ていて楽しい。
主人公一人だけが記憶を失ってるわけでは無く、全員が状況や自分自身の素性も覚えていないと言う所が斬新。
感染映画であると同時に推理も絡んでくるので、ホラー映画と言うより推理寄りです。
ただし、これ系の映画に期待される最大のオチも、ちょっとだけ予想できてしまったというか、もう一つインパクトが欲しかった。
ホラー率は低め
ホラー映画とされている本作。
上で挙げた通り、地道に謎を一つずつ回収していくストーリー構成になっているのですが、お待ちかねのホラーシーンが少し少なめというか。
低予算なのは見ていて分かるんですが、感染者の登場が少し物足りないかな?と。
見終わった後に、あまり恐怖しなかったなーと思ったのが本音。
感染者はワンシーンに出てきても1体、多くても5体ぐらいに追われるだけで、緊迫感や絶望感があまり感じられなかったのが残念。
本編ラストで「実はこんなに感染者と被害者居ましたよー」ってずらーっと死体が出るのですが、いやこの規模の集落にその数は流石にやりすぎ…って。
0か100000か って言うぐらいのやり過ぎ感を最後に出してくるって言う驚きもありましたが、それがこの映画にとってプラスだったかは疑問ですね。
これを「ホラー映画」であったり「ゾンビ映画」であったりと期待して見ると肩すかしを食らいます。
テンポは遅めな上に…
この映画では自分の記憶を探ると同時に突きつけられる謎も解明していくという複数の推理があり、その為か話の進み具合が遅めでした。
さらに、登場人物は記憶を失っているのにも関わらず、記憶を失ったことに対する恐怖心も無く、すぐに行動に移るアグレッシブさは勇敢なのか、ただのバカなのか。
また、解決への答えが小出しなので、途中で少しダレてしまう方も居るかも知れません。
それだけスローテンポで進むのに、何故か登場人物の理解は凄く早くて、そこだけちょっと不可解でした。
特に感染者が死者の腐臭を嫌うと言う理解が早い!
「あれ?感染者が追ってこない」→「この死体の臭いのせいだ」って理解がもうすんごく早い!
ここはもう少し裏付けというか、失った記憶の断片からヒントを得るとか欲しかった。
この映画の登場人物は疑いを全く持たない教育を受けて育ったんだなと思って見るのが一番です。
流石のシャールト・コプリー
「第9地区」で衝撃的なデビューをしたシャールト・コプリー。
「第9地区」もそうでしたが、これが5作目だとは思えないほどの存在感というか、緊迫の表現がホントに素晴らしい。
映画自体は低予算感があったけど、シャールト・コプリーの迫真の演技でだいぶ価値が上がったのは間違いないと思います。
次回作は
軽く調べた感じでは続編の情報は出てきませんでしたが、物語としては展開がある終わり方だったので、続編を作れない終わり方では無かったです。
シャロンやルーカスも確実に死んだという映像が無かったので、まだまだ作り方はありそう。