映画『メイズ・ランナー』感想(あらすじ&ネタバレあり)

果たしてその扉の先には何があるのか。
そしてトーマス達に告げられた本当の事実とは。

さらにトーマス達の前に立ちはだかる最後の障害。そして誰かの死。

その後に待ち受ける更なる展開とは。

この作品を観るには

感想とか

見ている側も迷い込む

この映画では、主人公トーマスの視点で物語が進んでいきます

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いきなり謎の閉ざされた土地に送り込まれるトーマス。
そしてトーマスと共に一つ一つ学習し、謎を解き明かしていきます

主人公以外の他のキャラクターの視点が描かれない為、どのキャラクターが信用できるのか、信用できないのかなど、全てトーマス目線で見極める。その辺りを意識して見ていくと凄く面白いです。

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迷路に迷い込んだ後も、迷路自体はあまり大したスケールではありませんでしたが、どちらに行けば正解なのか分からない中で奮闘するトーマス等の活躍は見応えが抜群でした。

そうした出来事の中で確立されていく仲間との絆。

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展開としてはよくあるパターンもありましたが、映像の構成や展開がきちんとしているので、見ていて飽きを感じませんでした。
映画の登場人物だけではなく、観ている自分も巨大迷路を走り回るメイズランナーのように、一度でものめり込めれば映像でのドキドキや、ハラハラ感をより楽しめると思います。

迷路が迷路ではない

ここを否定するのは原作を否定してしまうことになってしまいますが、きっとこの映画の予告編を見た方のほとんどが「巨大迷路を探索する」という所に魅力と興味を持ったことと思います。

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しかし蓋を開けてみれば、迷路に囲まれた集落でその迷路に怯え、一歩迷路に入れば、迷路を熟知している案内人によって迷わず簡単に攻略できてしまう。
なので迷路の解明に期待した人にとっては残念な展開が繰り広げられます。

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ただこの巨大迷路も、今後起こる展開の中の、小さな一部にしか過ぎず、迷路の出口は、巨大な陰謀に絡む迷路への入り口なのかも知れません。

魅力的なキャラクター

本作には期待の若手や今後注目の俳優が沢山。

ディラン・オブライエン

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キー・ホン・リー。

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トーマス・ブローディ・サングスター。

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などなど、それぞれのキャラクターの個性を十分に引き上げ、どの役者も今後大成しそうな雰囲気が出ていて、とても魅力的でした。

次回作は

本作は全三部作とアナウンスされており、本作の原作である小説も三部作構成となっています。
原作では

「The Maze Runner(メイズ・ランナー)」
「The Scorch Trials(スコーチ・トライアルズ)」
「The Death Cure(デス・キュア)」

という構成で、1作目のメイズ・ランナーの前章に

「The Kill Order(キル・オーダー)」
「The Fever Code(フィーバー・コード)」

の二作も存在します。
残り映画化されるのは「スコーチ・トライアルズ」「デス・キュア」の2作となっています。

また、日本版では本作が上映後に続編「スコーチ・トライアルズ」の予告が上映されました。

続編「スコーチ・トライアルズ」予告編

私は本作をとても楽しく鑑賞できたのですが、次回作も絶対観たい!と思えなかったのが正直な感想で。

意外にも本作が綺麗な終わり方で締めくくってしまっていたので、満足感が大きく、次回作へのワクワク感が薄れてしまったように感じました。
本作で巨大迷路を出たあとすぐに映画が終わっていれば、次回作に少し興味が出たかも知れませんが、一つの物語をきちんと終わらせてしまった上に、その後に繋がる伏線が全然見えなかったので、次回予告を観てもあまり興味をそそられませんでした。
この期待感の無さを良い意味で裏切ってくれることを願っています。

その続編「スコーチ・トライアルズ」は2015年9月18日に全米公開予定です。
本作の公開スケジュールを踏まえると日本では米国より半年以上遅れた公開になるかも知れません。
どうやら日本での好調を踏まえて、全米に続いて近く秋に公開される予定になったらしいです。

こういう配慮は嬉しいですね。

この作品を観るには

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