映画『アメリカン・スナイパー』感想(あらすじ&ネタバレあり)
場所はイラクの中心都市ファルージャ。
クリスの担当は道路を行く部隊を狙撃で支援保護。
敵にもムスタファと呼ばれるオリンピック選手の狙撃手が居るとの情報も。
–そして映画冒頭の物語に繋がる。
部隊を見つめる女が子供に手榴弾のようなモノを手渡す所を発見したクリス。
そして子供が部隊へと走って行く。
狙撃の判断はクリスに任せられる中、クリスは子供を狙撃。
すぐ後ろに居た手榴弾を渡した女が駆け寄り、子供が落とした手榴弾を手に取る。
そしてそれを持ち上げ、部隊へ走って行き投げようとする。
が、すぐにクリスが狙撃。
瀬戸際で部隊を救ったクリスに歓喜する仲間だが、クリスは子供を狙撃したことに心を痛める。
自分が想っていた仕事とは違ったことに落胆するクリスに仲間が、その子を狙撃しなければ10人の隊員がやられていたと助言。
そして幾度の作戦の中、次々と部隊の危機を狙撃で救っていくクリス。
時には自動車に乗って部隊へ自ら追突し自爆しようとする運転手を狙撃し、未然に防いだり、
地雷を設置しようとする男を狙撃したり、
次々と狙撃していっては、そのたびに消沈していくクリス。
しかしその狙撃の功績に、隊員の中で レジェンド と呼ばれるまでに。
そんな中、クリスとの子供を身ごもっていた妻のタヤとの電話。
人を殺しているのか心配するタヤにクリスは自分のやっていることを明かそうとせず、会話をはぐらかす。
しかしそんな戦場で妻との会話を楽しみ、お互いに寂しさを募らせる。
タヤの見るテレビには米兵の死者の情報が。
タヤの心配も募る一方。
そして部隊ではビンラディンを支援する過激派のザルカウィを捕らえる作戦が決行。
作戦の最中、いつものように高台から照準器で部隊をサポートするクリス。
そんな中、動きの鈍い部隊を発見。
それは急に配備され、まともに訓練も受けていない部隊で、その動きに不安を覚えるクリス。
クリスは「訓練してやる」と自らその部隊に合流。
敵の狙撃手であるムスタファの存在も危惧されるが、イラクに派遣されて今だムスタファと相見えなかったことから、ムスタファはイラク人では無くシリア人であると、今回も姿を現さないだろうと予想。
そしてクリスは地上部隊と建物を一軒一軒突撃。
するとある建物で男とその家族を発見。

戦闘の中心部であるこの地区に今だ一般人が居る事に驚きながらも、通訳を介して家主の素性を洗うと。
すると家主の口から「話せば奴が来る」と。
そこを追及すると、話すとブッチャーという殺し屋が私たちを殺しに来ると。
そのブッチャーはザルカウィの右腕だと。
家主は情報を金で売ると言うが、クリスはそれが確かな証拠がないと取引を躊躇。
すると家主が妻を呼び、ブッチャーに切り落とされて失った妻の腕を見せる。
それを見たクリスは安全を約束するから協力してくれと。
一度本部へ戻り、このことを通告。
そして部隊を挙げて再び家主に会いに行くことに。
が、しかし一足遅く、そこにはブッチャーとみられる男が家主の子供を連れ去るところだった。
さらにムスタファの姿も。
次々と狙撃され倒れていく仲間、辛うじて物陰に隠れたクリスだが、ムスタファの狙撃があり動けない。
そしてブッチャーが家主とその子供を悼みつけ殺害。
「密告すればこうなる」と言葉を残し去っていく。
作戦は失敗し、一時帰国。
空港でタヤと久々の再会に喜び合う二人。
そしてタヤの妊娠定期検診で二人は病院へ。
そこで医者がクリスの微妙な異変を察し、クリスの血圧を計ることに。
すると170-110という異常な数値が。
その結果にクリスは当然のように振る舞い、すぐに帰ろうとする。
だが、タヤの心配は募るばかり。
帰りの車の中でそのことで口論に。
その時、タヤに陣痛が。
すぐに病院へ引き返し、無事男の子を出産。
その後、自宅で戦場のビデオを見ているところにタヤが。
すぐにビデオを消すクリスに、さらに不安が増すタヤの「必ず私たちの所に戻ってきて」と言う言葉に言葉を無くすクリス。
そして第二回の派遣。
今回の作戦はブッチャーを狩ること。
それ用のチームも編成され、仲間も伝説の男と仕事ができることを楽しんでいる様子。
不安を覚える仲間にもクリスが話しかけ、心を一つに。
そして作戦の決行。
日の沈んだ夜。
ある建物に入り、部屋に突撃。
そこで家主、妻、息子を拘束。
ここが作戦の拠点となる。
すぐに家主にブッチャーの写真を見せるが、その顔に覚えは無いと。
事情を説明し、部隊が去ったら逃げて良いぞと拘束を解く。
窓からブッチャーが潜むとされるアジトを監視。
長時間の監視も大きな動きも無く。
すると家主がチームにご馳走を振る舞ってくれると。
厚意に甘えて和気藹々と食事する中、クリスがふと家主のヒジに目をやると、なにやら痣のような痕が。
トイレに行くと言い席を立ったクリスは、家主にバレないように家の中を物色。
するとベッドのしたから大量の銃器を発見。
すぐに家主を引っ張り、ブッチャーの所へ取り次げ と半ば強制。
そしてアジトの周りを囲み、家主がアジト内部へ入った瞬間から銃撃戦。
チームによりすぐに撃ち殺される家主。
アジトの中は人の死体だらけという悲惨な空間だった。
アジトの中を制圧していくが、トンネルを発見。
そこから各方面へ敵が分散。
チームを撹乱させるが、クリスの狙撃の援護もあり、五分五分の戦い。
そんな中、ブッチャーが車で逃走。
作戦が失敗したチームは、その街の住人等に罵声を浴びながらも、その場を離れることに。
そして帰国。
二人目の子供が出来たクリスは大きくなった息子と出かけた際、戦場でクリスに助けられたという男と出会う。
沢山の感謝の言葉を伝える男にタジタジとするクリス。
その男は息子に「パパはね。英雄なんだよ」とまで。
さらにお礼の言葉を伝える男に戸惑うと同時に、街から聞こえる重機の音にいちいちビクビクするクリス。
そして三回目の派遣。
クリスが相棒と呼ぶほどの仲のビグルスが恋人と結婚するために指輪を買ったと言うフラグ。
そんなチームの車を目撃した男がある場所に電話。
その電話を受けたのはムスタファ。
一方で目的地まで車で向かっていたチーム。
そこに銃弾が被弾。幸い誰にも当たらなかったが、戦いの中である建物の屋上へ。
安全を確認し、安心したその時、ビグルスの顔面をライフルの銃弾が貫く。
すぐに応援と衛生兵を呼び、クリスが応戦するが、まともに敵の姿を捕らえられない。
意識が朦朧とするビグルスを抱えて道路へ。
そこに来た仲間の車に乗せて撤退。
車の中でビグルスがクリスに買った指輪を渡してくれと頼み、わかったと返事をするクリス。
基地に戻り、応急処置をするが、あまり良くない状況。
そしてクリス達はあの距離で狙撃できるのはムスタファしか居ないと、ビグルスの仇を討つことに。
そのチームの隊長にはクリスが。
すぐさま戦場に戻り、片っ端から敵を排除していく。
そしてある地区に到着。
その建物の中を探索。
その廊下を歩いていると、窓から狙撃。仲間が殺されてしまう。
チームはやむなく撤退。
帰国し、仲間の葬式を行った。
その帰り、車を運転している際にも後ろを走る車や、追い越してくる車に気が立って仕方無いクリス。
そしてクリスは入院しているビグルスの元へ。
元気そうに会話するビグルスに冗談を交えてたわいもない会話をするが、目が見えていない様子。
クリスはビグルスに必ず仇を取ってやると約束。
自宅に帰ったクリスは妻のタヤに、自分が生きて帰って来られない場合の話をする。
そんなことはとても聞いていられない様子のタヤは、ここに残って家族を守ってと訴える。
が、クリスはこれが君のため、君を守る為だと。
私たちはここに居ると言うタヤに、国の為なんだと。
それでも今が引き時、他の人にバトンタッチしてと頼むタヤに、
それでは自分が自分でなくなると言うクリス。
4回目の派遣。
仲間達と会話をしている中で、ついこの間 冗談で笑い合っていたビグルスが手術中に死んだことを知る。
ショックを隠しきれないクリスだが、それでも作戦の時間はやってくる。
いつもの用に屋上を陣取ると、クリスとは少し離れた場所で仲間が狙撃に合う。
ムスタファの登場。
すぐに体勢を整えたクリスは目視でも確認出来るか出来ないかの距離にスナイパーとしての目で怪しい人影を見つけるクリス。
しかしこの状態で撃てば敵に見つかってしまう。
しかもそれは通常では狙撃が不可能とされる距離。
それでも照準を合わせ、いつでも狙撃できるというクリス。
さらにクリスはその人影をムスタファだと断定する。
本部は依然、救急部隊の到着を待てとの指令。
クリスはムスタファが別の仲間を狙ってることを感づく。
仲間は半信半疑で、本部の命令に従えと言うが、「ビグルスの仇」と言い発砲。
その弾ははるか遠くに居たムスタファを貫く。
これで任務完了だが、その銃声で敵にクリス達の居場所がバレてしまう。
瞬く間にクリス達が居る建物が敵に囲まれてしまう。
陣形を整え、わらわらと建物の中に入ってくる敵に応戦するが、残った弾薬もあとわずか。
仲間の犠牲もあった中で、ついに追い詰められた状況。
すると仲間が無線で航空支援を要請。
その中でクリスは衛星電話でタヤに電話。
タヤはすぐにその電話がクリスからだと気付くが、クリスの声が全く届かない。
それでもクリスはタヤに向けて「家に帰るよ」と。
そして仲間が航空機に乗るパイロットへ座標を送るが、そこはクリス達の居る場所。
それに戸惑うパイロットだが、撃てという現場の仲間の指示に従い、ミサイルを発射。
そして発射されたミサイルは乱気流と砂嵐の影響で外れてしまう。
そして戦場は砂嵐の中、視界も数メートル先が見えないまでに。
チームはこのタイミングで建物横に立っていた電柱をつたって一気に地上へ。
そこにやってきた救急部隊と合流。
するが、途中でクリスが撃たれてしまう。
車に乗り込んだ仲間がクリスが居ないことに気付き、なんとかクリスを見つけ、引き上げ撤退。
場面は変わり、部隊を除隊したクリスはあるバーで一人酒を飲む。
そこにタヤからの電話が。
早く帰ってきてと言うタヤの言葉に「心の整理が要る」と涙するクリス。
このとき、クリスは自分の身に起こっている何かに気付き始めていた。
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