しかしついに監視員に追い詰められ、レイプされそうになるスキン。
服がもがれる中も、逃れようと林の中でもがくスキン。
そして服が脱がされたとき、監視員はそのスキンを見て、驚き去って行く。
果たしてスキンの招待とは。
そしてスキンの運命は。
この作品を観るには
感想とか
摩訶不思議
不思議な映画はいくつもありますが、ここまで謎のまま進行する映画も珍しいぐらいに、ラストの10分ぐらいまで、それが一体何なのか分かりませんでした。
冒頭から意味不明な映像と不可解な音声で始まり、最後まで主な登場人物の名前や関係性も明かされず、最後に明かされたそれが何だったのか、詳しく追求されないまま終わります。
エイリアンが人間を捕食する過程を描いた映画なのですが、この物語の前提や全体像は、結局見る側に全てを委ねられたようで、見た後はモヤモヤ感が残りました。
が、見ている中でその雰囲気に飲み込まれていく感じは、この映画独特で非常に奇妙でミステリアスな演出でした。
全体的に悲しい物語
捕食のために、ひっそりと人間を連れ去っていくエイリアン。
その連れ去る中で触れ合った人間に感化され、人間という生き物に興味が湧き、自ら人の生活に実を寄せていくが、上手くいかず順応できない。
そんな葛藤の果てに、逆に人間に殺されてしまう。
簡単に述べるとこれだけの映画なのですが、そこまでの過程や映画全体のスローテンポでダークな雰囲気と音楽。
そしてほとんどセリフの無い内容に時折挟まれる不思議な映像。
それらの映像一つ一つに奇妙な演出が成されているので、なかなか印象的に見た後も記憶に残っていました。
ハマり役なスカーレット・ヨハンソン
奇天烈なキャラクターを演じれば、たちまち魅力的なキャラクターに引き上げてしまうヨハンソンの演技は見ていていつも圧巻されます。
少し前に公開された映画「ルーシー(2014)」でもそうですが、
人間の形をした別の生き物を演じさせたときに出す彼女の独特の奇妙な雰囲気と、それをカバーする様に包み込むヨハンソン自体の容姿は、もはや「宇宙人や超人類を演じさせるなら私でしょ」と言わんばかりのオーラさえ感じます。