マザー・ファッカーの手下が車の中でデイヴに詰め寄る、が、そこにミンディが。
ミンディの活躍により、デイヴを救出。
デイヴがミンディに助言した、これは君の人生だ。と言う言葉を今度はミンディがデイヴにかけ、デイヴはキック・アスとして復讐を決める。
そして街中のヒーローたちに呼びかけ、マザー・ファッカーのアジトに乗り込み、ついにヒーローVS悪党の戦いが始まる。
いたる場所での攻防戦の中、キック・アスはマザー・ファッカーと、
ヒット・ガールはマザー・ロシアと激闘。
マザー・ロシアの強靱な肉体に歯が立たないヒット・ガールはついに首を絞められ、危機的状況に。
そして最後の手段として持っていた注射器を刺そうとするが、マザー・ロシアに奪われ、それをヒット・ガール自身に注射されてしまう。
一方キック・アスとマザー・ファッカーは屋上へ。
詰め寄るマザー・ファッカーにほぼ互角の戦いをするが、争いの中で屋上の床が抜け落ちてしまう。
そして…
ついにキック・アスと
ヒット・ガールの別れが。
果たしてキック・アスとヒット・ガールの運命は!?
エンドロール後は しぶといな! って思うようなおまけがあります。
この作品を観るには
感想とか
キック・アスらしさは健在
キック・アスと言えば、所々で笑わせてくれるユーモアなシーンがお馴染みですが、今作でも所々にちりばめられていて、面白おかしく観客を楽しませてくれます。
特にクリストファー・ミンツ=プラッセ演じるマザー・ファッカーは、前作同様多くの場面で良い味を出してました。
軽快な音楽の中で残虐なシーン。
これこそキック・アスだと言わんばかりの演出は前作同様、今作にも採用されていました。
ただ、前作よりロックテイストな曲が多かったのが、少し残念。
もうちょっとポップ寄りな音楽の中で暴れ回って欲しかった。
さらに、汚い表現の中にも魅力を感じるアメリカンな演出が所々に見えて、あー、なんかアメリカ映画だなーと思わせてくれ、最近のアメリカ映画では無くなった懐かしさも感じさせてくれます。
物足りなさが残る
今作の一つの要点でもある沢山のヒーロー達。
しかしその沢山のヒーローが出てきてしまったが為に、少しキック・アスとヒット・ガールの存在が薄れてしまっていたように感じてしまいました。
特にキック・アスのかっこよさが欠けており、まぁ元々なりきりヒーローではあるものの、前作ラストの勇ましさはどこへやら。ただ肉体がマッチョになっただけ。
デイヴとしてミンディを支えるかっこよさはあったけど、キック・アスとしてはイマイチ。
何よりジャスティス・フォーエバーに居るときのキック・アスの存在感がなさ過ぎるのに加えて、中盤は全くヒット・ガールが出てこないので、序盤と終盤以外に盛り上がりがありません。
ヒーローであるが故の苦悩も、もうちょっと違う見せ方があったと思うのですが。
原作ありきなので、仕方無いと言えば仕方無い展開なんですが、そこは映画オリジナルとして挑戦して欲しかったというのは本音です。
ただ、それらのシリアスなシーンが多い今作の縛られた展開がある中でここまでキック・アスらしさを保っていたのは逆に賞賛しても良いかと思います。
ただ、単純な映画として見るとやはり物足りなさはあります。
アクションシーンは前作以上
アクション部分は前作より多く、さらに激しくパワーアップしていました。
特に今作は沢山の人物が乱れ交わって戦いを繰り広げたり、キック・アスも冒頭の訓練により、前作以上にパワフルに戦うので、その立ち回りに目を奪われます。
それらアクションの一つ一つにも工夫があって見ていて飽きないのが凄い。
この立ち回りを考えたり演技指導してる人に拍手。
そしてなんと言ってもヒット・ガールのアクション。
クロエ・モレッツ自身も成長してるので、前作に見えた軽快でヒョイヒョイと敵を欺きながら対抗するのでは無く、立ち回りは相変わらず軽快ですが、そのアクションにも重みと威力を感じるものにシフトしていました。
さらにバイクで激走するシーンも格好良くて見所です。
極めつけは、前作のラスト、ボスのフランクに見せた壁を昇って相手の背後に回り込むアクションが今作でも再び描かれています。
これはヒット・ガールならではの立ち回りなので、前作を見たことのある人をニヤリとさせる要素の一つでもあります。
個性的な出演者
キック・アスを演じる主演のアーロン・ジョンソンは、本作では冴えないオタク少年を演じていますが、実は結構セクシーな人物だったりします。
このレビューを書くために本人を調べてたら、まるで別人かと思うようなイケメン写真が沢山出てきて驚きました(笑)
流石の役者さんです。
さらにヒット・ガールを演じる、もう今や世界的なハリウッド女優になったクロエ・グレース・モレッツ。
今作では前作では見えなかった、一人の少女としての葛藤や、デイヴに見せた涙、セクシーな風貌など、色々な表情を演じています。
間の取り方や、表情など、女優としての成長を感じました。
そしてストライプス大佐役のジム・キャリー。
一度は聞いたことある名前だと思います。映画「マスク(1994)」でお馴染みの。
と言うか、見た後にキャスト陣の名前を見て彼の出演を知ったぐらい まさに”マスクマン”として登場しているので、本編では全く顔が出てきません。
これはジム・キャリーじゃなくて、誰でも良かったんじゃないかって思えてしまったのは私だけじゃないはず。
さらにマーカス役のモリス・チェストナット。
マーカス役は前作から変わってしまったものの、これほど子供思いな良いパパ像が前面に出ている役者も珍しいんじゃないかと思うほど良いパパを演じていました。
この微笑みはプライスレス。
この人も注目。
マザー・ロシア役のオルガ・カーカリナ。
見た目だけで言えばイスラエル版の神取忍。
女性でボディービルダー役者として活躍している彼女なのですが、なんと言ってもその鍛え込まれた肉体。
これで42歳と言うのだから、まさに超人です。
作品内でもヒット・ガールの卓越した立ち回りにもひるむこと無く追い詰める強靱なライバルポジションとして鉄壁の強さを演じています。
さらに映画バイオハザードシリーズのアイザックス博士でお馴染みのイアン・グレンもチラッと出演していました。
これが、劇中で登場したとき「うわっ、どこかで見たことある顔だ」って思い出せずずっと引っかかって、ホント映画を見るのに支障が出るぐらいモヤモヤしてて、見終わった後に調べてスッキリしました。
アイザックス博士でした。
続編について
今作は、原作コミックの第2章に当たる「ヒットガール」と第3章に当たる「キック・アス2」を題材としています。
原作は第4章の「キック・アス3」に続くとされているので、物語としては続くのですが、これが映画化されるかはまだ分かりません。
実際に原作コミック「キック・アス」が掲載終了してすぐに映画化され、今作も「キック・アス2」「ヒットガール」が掲載終了したとほぼ同時期に映画化された経歴を見ると、2015-2016年頃の映画化が濃厚だと見れます。
が、その年に主演のアーロン・ジョンソンは約25歳、クロエ・モレッツは約19歳と、原作がどれぐらいのキャラクター年齢設定か分かりませんが、似合う役者で居られるのかが心配ではあります。