映画『エリジウム』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

マックスはスパイダーの元へ行き、ジョン・カーライルからコピーした記憶情報を解析。
それがエリジウムの再起動プログラムであることを知る。

マックスは自分の価値の高さを知り、手榴弾と持ち、いつでも自分の記憶を消せるようにしてクルーガに自らを差し出す。
マックスは乗ったクルーガの宇宙船でフレイと再会。
フレイを守ると約束するマックス。
そしてエリジウムへ。

少し遅れてスパイダーもエリジウムへ向かう。
エリジウムへ着地するすこし前、マックスは持った手榴弾を落としてしまう。
落ちた手榴弾を奪い合う中、手榴弾はクルーガの顔を吹き飛ばし、宇宙船はエリジウムへ墜落不時着。

マックスとフレイは捕らえられ、マックスはデラコート長官の指示で記憶を抜き取った後殺されることに。
エリジウムの医療ポッドで蘇ったクルーガは自らが総裁になることを望み、デラコート長官を殺害。クーデターを起こす。
一方、逃げ出したマックスはフレイを救い出し、スパイダー達と出会う。

スパイダーの部下と娘を治療するため医療ポッドのある場所へ向かうフライ。
マックスとスパイダーはエリジウムの中心部へ向かう。
が、しかしクルーガに追いつかれ、決闘。

なんとか勝てたマックスは、ついにエリジウムのメインシステム室へ。
エリジウム再起動プログラムを起動したスパイダーは地球の市民全員にエリジウム市民としての権限を与えるよう操作。
しかし次に画面に出たメッセージに手が止まる。
それはプログラムを実行することで、データ保持者の命を引き替えにするということ。

スパイダーはマックスにそれを伝えようとするが、マックスはそれを知っていたかのようにやってくれと。
マックスは最後にフレイと通信で言葉を交わし、マックスは自分の手で再起動プログラムを実行。
同時にマックスは命を落とす。

エリジウムのシステムは再起動され、地球の市民もエリジウム市民と見なされ、フレイの娘は無事に医療ポッドで白血病を治療。
そしてエリジウムのシステムは地球に向き、治療すべき市民が地球に居ると判断。
複数の医療ポッドが地球へ送られた。
そしてエンディング

エンドロール中にすぐに席を立ってしまったので、おまけがあったかは分かりません。

この作品を観るには

感想とか

舞台は意外と狭い

基本的に出てくるのはロサンゼルスと、宇宙コロニー”エリジウム”の一部地域での紛争です。
地球の危機と宇宙コロニーでの紛争事件という、なかなか世界規模な題材なのに描かれていない部分が多すぎて、世界観がすごく小さく見えてしまった。
他の国の情勢もチラ見させて欲しかった分、これは残念。

サブキャラの設定が伝わりづらい

あと、もうちょっと人間関係のドラマも見たかった。
友人であるフリオとは盗み仲間だったというのは分かるが、フリオが殺されたときのマックスの怒りに感情輸入できるストーリーもあったら、より良かった。
他にもジョン・カーライルが何故そこまで仕事を第一に考えるのかと言う点も。
例えばジョン・カーライルにもエリジウムに妻と娘などの家族が居て、生活のためにデラコート長官の指示にやむなく乗ったと言う物語があったら、より人間ドラマが深まったような気がする。

主要部分だけが進んでいく

つまり全体の物語が簡略的すぎる。
メインストーリーだけ進行して、それが何だったのか、どうなったのかに全く触れてくれないので、かゆい所に手が届かないまま終わってしまいました。
全く触れられていなかったエリジウム側の市民の想いというものも見たかった。

きちんとビジュアル化された世界観

しかし映像は良かった。
本当にその世界が存在しているかのような作り込みは流石。

elysium02

エリジウムのデザインもよく出来ていて感心した。

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流石なスター役者陣

主演のマッド・デイモンはやはり流石だと思った。

elysium01

身体がボロボロになっていく状態などの迫真な演技は、見てるこちらも息を飲んでしまう。
途中からマッド・デイモンの演技に注目して、今更言うことでも無いが、細かな表情や、一つ一つの動作など、実に芸が細かく感心した。

そして敵対する長官役のジョディ・フォスター。
いわずとも知れた名女優だが、本作の気高いキャラクターの役柄に見事マッチしていた分、あっさり殺されてしまったのはちょっと残念。
知的なキャラクターの配役だったので、どうせなら主役のマックスともうちょっと戦略的な争いを見たかった。


いわずとも知れた名女優だが、本作の気高いキャラクターの役柄に見事マッチしていた分、あっさり殺されてしまったのはちょっと残念。
知的なキャラクターの配役だったので、どうせなら主役のマックスともうちょっと戦略的な争いを見たかった。

色々なメッセージ性のある映画だったけど、そのメッセージが前に出すぎて、肝心な内容がスカスカになってしまっていたように感じました。
少し辛口だけど”中身があるようで無い映画”だと思いました。

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