その日からガラスの靴に合う少女を全力捜索。
国中の女性を宮殿に呼んでは、ガラスの靴に足を通せる者を探し、さらには城の者達が城下町に出向いて片っ端から女性にガラスの靴の試着を行っていった。
そしてその順番はついにエラの家にも。
が、エラは相変わらず部屋に閉じ込められ、城の者が来ていることを知ったのにも、何も出来ずに部屋の窓から外を眺めるのみ。
その1階ではドリゼラとアナスタシアがガラスの靴に足を通そうにも、とても入らない。
そうして全ての家を回った城の者達は、ついに見つからなかったと落胆。
エラの家を後にしようとする。
そこで起こる1つの希望。
果たしてエラの運命は。
そしてエラが言い放ったトレメイン夫人への最後の言葉とは。
この作品を観るには
感想とか
王道のシンデレラストーリー
言うなればベタ。
しかし そのベタな展開にも、これまでのシンデレラではあまり語られなかった王子側の視点や、継母の心境などが深く描かれており、より濃くシンデレラの物語を見れました。
この後何が起きるのか予想できても、見せ方や役者の演技など美しい映像で飽きを感じませんでした。
魔法が解けるシーン1つを取っても、ドキドキハラハラしてしまう演出が素晴らしかったです。
展開が分かっているからつまらないのではなく。
展開が分かっているからこそ面白い作品でした。
大人も楽しめる
子供だけに向けた作品作りではない。
これは最近のどのディズニー映画にも言えることですが、特にこの作品については、昔ディズニーアニメ「シンデレラ」を見て育った大人の方にとって、改めて胸高鳴るおとぎの世界を楽しめる素敵な作品だと思います。
実写になり よりリアルな世界観と交わるCG技術は、大人の目線になったからこそ楽しめる要素だと思います。
ディズニーらしくあり、ディズニーらしくない
本作は本当にディズニーらしいおとぎの世界の雰囲気作りが丁寧で、見ていて楽しくなります。
ただし ディズニー特有の歌を唄い、踊り舞いながらストーリーが進んでいくと言うシーンが全くありません。
ダンスするシーンはあるのですが、いわゆるディズニーミュージカルではありませんでした。
なので、ディズニー映画が苦手だったり、ミュージカルシーンが苦手な方でも楽しめると思います。
現に、私は映画の途中でミュージカルが始まると、感情移入が出来なくなるのでどっちかと言うと苦手なのですが、本作はどっぷり物語に入り込めました。
この映画の真意?
昨今の「アナと雪の女王」などでは女性だけでもやればできる!という新時代のプリンセス像が描かれていましたが、
一方で「シンデレラ」は、夢見る可能性と王子様をひたむきに待つという、少し古典的なプリンセス像。
この両極端なイメージが今の時代の若者にどこまで受け入れられるのか気になるところではあります。
むしろ、この王道のプリンセスを今このタイミングで実写化したことによって、今の時代の若者にもシンデレラのプリンセス像を改めて認識させる良いキッカケなのかも知れません。
ディズニーランドでも特に代表されるシンデレラ城のプリンセスですから、ディズニーとしても、この作品をどの世代にも愛して貰いたいが故の今の実写化なのかも知れません。
役者の雰囲気作りが素晴らしい
主演のリリー・ジェームズ。
映画冒頭では冴えない女の子だなーと見ていたのが、
ホントに見事に綺麗なお姫様に大変身を遂げます。
容姿は冒頭と変わってないのに、後半では何か違う雰囲気を感じる。
母親と父親に甘えっぱなしだった少女の成長を見事に演じた結果なのでしょうか、泣きの表情も含めて素晴らしい演技でした。
ケイト・ブランシェットもまた、これ以上に適役が居るの?と言わんばかりのドロドロ感ある継母を演じられていました。
昼ドラさながらの展開にも彼女の出す邪悪な雰囲気でさらにゾッとする素晴らしいスパイスになっていました。
吹き替えの技量が…
と、演技は素晴らしいのですが、シンデレラ役の高畑充希さん。
吹き替えが初挑戦なのか分かりませんが、ちょっと滑舌が悪くてそこが凄い気になりました。
声は会ってるんですが、声優としての技量が未熟なのか。
この辺りはディズニーだからこそ、もうちょっと突き詰めて欲しかったです。