映画『リベンジ・マッチ』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

そしてマクドネンのラッシュがシャープに襲いかかり、ダウンを取る。
倒れ込むシャープに、会場のマクドネンファンは大歓声。
不服そうな顔をするB・Jを横目に、マクドネンもどこか物足りないような気持ちに襲われる。

そしてマクドネンがダウンしたシャープの元へ行き、手を貸して起こす。
この相手を立たせる行為に会場を始め、レフェリーまでもが困惑。

そして再びゴングが鳴り、戦いが開始される。

果たして、両者の戦いの結末は!?

エンドロール後におまけが2回立て続けにあります。

この作品を観るには

感想とか

基本はコメディ-

本作はあくまでコメディー寄りの映画のため、「ロッキー」や「レイジンブ・ブル」の様な熱いスポ根ストーリーを期待して見ると結構肩すかしを食らいます。
もちろん情熱溢れるメッセージが込められた話も盛り込まれていますが、要所要所にアメリカンジョークが鏤められているので、素直に感動させてくれません。

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ただし、そこもまたいい味だと弁えてみると、ちゃんと感動も出来ますが、少しコメディ色が強すぎたように私は感じました。

思わず熱くなるラストの殴り合い

言っても、お互い70歳近い年齢の中、殴り合いは見るに堪えないガッカリパターンも覚悟して見ていたら、言い意味でそれを裏切ってくれるほど、熱い殴り合いに、見ている側も思わず拳を握りしめてしまうぐらい力が入ってしまいました。

一発一発の重み。

その一発が勝敗を左右させるかも知れないと言うドキドキ感。
ダウンだけでも もしかしたら命に影響してしまうかも知れないと言うハラハラ感。
これはやはり、この年齢の二人だからこそ出せる興奮だと思いました。

ロッキーファンをニヤリとさせるシーンも

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やはりシルヴェスター・スタローン×ボクシングと言えば映画「ロッキー」は忘れられません。
この映画でも、ファンを喜ばせるためか、生卵を一気飲みするシーンや、冷凍庫に吊された食用の牛をサンドバッグ代わりにしようとする、まさにロッキーなシーンがジョークとして盛り込まれていました。

他にも色々な作品をジョークとして交えており、分かる人には分かるような、思わずニヤリとしてしまうネタが沢山仕込まれていました。

作品を彩る素晴らしい役者達

スタローンはこの映画のために76キロまで減量し、鍛え直し。

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デ・ニーロも実際にトレーナーを付けて身体を作り上げていました。

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役作りは化粧をするのと同じぐらい役者には当たり前の事だと言うデ・ニーロの完璧主義がここにも窺えます。

そんな主役二人に注目が行きがちですが、ここはあえてライトニング役のアラン・アーキンにも注目して欲しいです。
言わずと知れた名俳優ですが、本作ではスタローン演じるレーザーの唯一の理解者で有り、最も信頼を置く人物を演じ、その雰囲気がまさに”頼れる親父さん”そのもの。

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レーザー(スタローン)もライトニング(アーキン)の前ではまるで子供の様に見え、親子では無いのに そこに親子愛が見える関係性がとても素敵に見えました。
優しさの中に厳しさもある頼れる親父さん像を見事に演じていました。

現実でのリベンジ・マッチも!?

映画ラスト、エンドロール後に元プロボクサーのある二人が本人役でチラッと出演しています。
ここでも一笑い交える様なシーンに仕上がっていますが、このスペシャルゲストの登場が最後の最後に待っているとは なかなか憎い演出でした。

続編について

劇中ラストで「まだまだ物足りん」「またやるか?」との様な台詞が窺えたので、再び!?と言う期待もありますが、非常に綺麗な終わり方だったのと、続編を作るにしてもそれを題材にする伏線も無ければエピソードも大体消化してしまったので、この時点で続編への意思は無いように思えます。
何より 本場アメリカでの本作の評判がイマイチだったのが、続編の有無についての決定打となっているのは多かれ少なかれあると思います。

この作品を観るには

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