映画『LUCY/ルーシー』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

ルーシーは身体から伸ばした触手で研究室内のあらゆるコンピューターと接続。
コンピューターを食べているかのように覚醒を続ける。

そして空間を制御し、自らのオリジナルコンピューターを生成。

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すると部屋の外の銃撃戦の中で放たれたロケットランチャーの銃弾がルーシーの部屋に。

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爆風の衝撃と共にルーシーは時空をも移動できるように。

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次々と時代を遡り、ついに318万年前のアウストラロピテクス(ルーシー)と対面。
指を合わせ、ついにルーシーの脳は100%開花される。

空間は元に戻り、そこにルーシーの姿は無かった。

果たしてルーシーの運命は。
ルーシーがノーマンとデルリオに残したメッセージとは。

この作品を観るには

感想とか

脳の覚醒が可能とするもの

人の細胞の表現はその人の考え方次第で変化することから、脳がその部分までアクセスできれば、考え方を変えることで身体に変化を加えることが出来る。
髪の色を変えたり、物体を変化させたり、電波を可視することも可能だと。

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空間の在り方を理解すれば、その空間の動かし方も理解できるということなのか。

とにかく、トンデモ理論がいくつも繰り広げられ、常識という物が次々と破壊されていきます。

脳の理解でどんなこともできるというテーマで色々ツッコミ所は満載ですが、そこは深く考えずに「この世界ではそういうもんなんだな」という姿勢で見ると、なかなか楽しい理論でした。

超能力アクションよりカーアクション

結構な超人っぷりを見せてくれるルーシーですが、なんちゃらメンのように ど派手な超能力を披露するかと言ったら、そうでもありませんでした。
髪型を変えたり、銃を取り上げたりはするものの、その力を使って激しいバトルするような展開はありません。

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なので、超能力バトル映画だと思って見ると、結構肩すかしを食らいます。

が、意外や意外。
超能力はあんまりでも、突然始まるカーアクションが、どこぞの改造車映画に負けず劣らない迫力。
能力が開花したルーシーが対向車線で向かってくる車をヒュンヒュン避けながら滑走していったり、クラッシュシーンも様々なパターンがあって、意外な場面で見応えを感じました。

ただルーシーの力を持ってすれば、信号機や他の車も操れるだろうに、そもそもハンドルを握る必要も無いのでは、と思ってしまう点もありますが、、、

全ては”時間”が調和する

1+1 の答えは決して 2 ではない。
それは人間の脳で理解できるレベルで計算しているだけであり、理解するために数字や単位を扱う。
単位という枠に当てはめなければ解けない計算は無く、解けない計算を計算できなくしているのは単位である。
そこで もし単位という概念が無く、人間の計算する能力が飛躍的に上がれば、可能性は無限大となり、物が物である理解を超えてしまう。

しかしそれらを正常に止めておけられる存在が 時間 であり、それがある為に物体が存在できる基準になっている。

言葉での説明が少し難しいですが、この計算と時間の理論がなかなか面白い考え方でした。
あくまで映画の中での理論なんですが、聞いていて結構楽しかったです。

ルーシーが人間で無くなっていく過程

この映画のもう一つの見所として、ルーシーが人間で無くなっていく様子があります。

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脳の覚醒がルーシーと言う人格を蝕んでいき、どんどんと人間らしさが無くなっていき、冒頭ではすぐに感情を露わにする とても弱々しい女性だったルーシーも、

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覚醒するに連れて、感情や 人への関心までもが失われてしまいます。

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ついさっきまで好意を持っていた男性とのキスの直後に、その感情を失ってしまう場面など、どこまでルーシーと言う存在があるのか、まだルーシーらしさはそこにあるのか。
最初は人を殺していたが、途中から争いという物自体に関心が無くなるなど。
前半部分と後半部分での180度違うルーシーの雰囲気と、それを演じるスカーレット・ヨハンソンの演技に注目です。

次回作は

今のところ次回作の話は出ていませんが、アメリカでは初登場1位と、既に興収も280億円を突破していると言うことで、この大人気に答えて と言うパターンも無くはないです。

特にプロデュース作品も含めて続編展開の多いリュック・ベッソンなら、その可能性も高いかも知れません。

ルーシーが残したUSBメモリの秘密や、電脳化したルーシーと人間の関係性など、色々なパターンが予想されます。

が、是非次回作があるならもう少しモーガン・フリーマンの見せ場を作って欲しい。

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映画自体が1時間29分と短めなので、見せ場という見せ場は限られてしまいますが、モーガン・フリーマン演じるノーマン博士の見せ場と言うものがあまり無くて、いわゆるモーガン・フリーマンの無駄遣いが。。。

この作品に限った事じゃありませんが、逆に言うと こういうちょっとした役のオファーも承諾するというモーガン・フリーマンの姿勢に乾杯です。

この作品を観るには

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