ダイナミック4Kとは?ネイティブ4Kとの違い解説
一般家庭用のゲーム機が4K解像度に対応する今の時代。
そんな中、”ダイナミック4K“という言葉をたまに見かけるようになりましたが、
この”ダイナミック4K“とは一体何なのか。
そして、”ネイティブ4K“とは何なのか。
それについての解説を分かりやすく書き留めておきます。
4Kを動かすのは大変
まず、最新のゲーム機でも、4Kもの高解像度なゲーム画面を快適に表示するには、そこそこのマシンパワーが必要です。
さらに加えて、最近のゲームは普段聞き慣れない様々な最先端技術(高フレームレートやHDR、レイトレーシングなど)などを使って、よりリアルで、より高品質な迫力のあるゲームを目指して作られています。
その中でも近年のゲームはフレームレートの安定が重要視されており、フレームレートをいかに安定させるかが高品質なゲーム開発の肝となっています。
フレームレート(fps)とは
フレームレートを説明する際に、よく例えられるのがパラパラ漫画です。
動画は静止画の集まりで、何枚もの静止画を連続して表示することで動いて見えています。
これはゲーム画面も一緒です。
ゲーム画面もいくつもの静止画が連続で表示されて、動いているように見えています。
今までは1秒間に30コマの静止画を連続表示して動かすゲームが多かったのですが、
最近では倍の 60コマ 、さらには 120コマ にフレームレートを倍増して表示するゲームが増えてきています。
フレームレートを増やすと、より画面が滑らかに見えて、現実感が増すのに加えて、
ゲーム体験もレベルが上がると言われています。
ただし1秒間に 60コマ を表示させるのにも、なかなかのマシンパワーが必要です。
ましてや、その 60コマ が全て”4K解像度”となると、ゲーム機は もうその処理作業でいっぱいいっぱいになってしまいます。
ただでさえ4K解像度を表示するだけでもマシンパワーが必要なのに、安定したフレームレートを維持しようとすると、マシンパワーが追いつかず、場面によっては1秒間に 4K解像度 で 20コマ を表示するのがやっとなど、数々の支障が出てしまいます。
ダイナミック4K(可変解像度)とは
そこで考えられたのが、”ダイナミック4K“です。
ダイナミック4Kは、ゲームをプレイ中に処理が大変な場面(ゲーム画面が凄い速さで動く場面や、キャラクターが一度に沢山表示される場面など)で、一時的に解像度を下げることで、マシンパワーに余裕を。
そのできた余裕分で、フレームレートやその他の最先端技術にマシンパワーを使うようにする手法です。
処理が大変な4K解像度の画質を落とすことで、フレームレートや他の最先端技術にマシンパワーを割り当てて結果的に全体の動作を安定させることができるわけです。
逆にフレームレートにマシンパワーを使わない、ゆったりとしたシーンなど、マシンパワーに余裕がある場面では、4Kの高解像度に戻して表示するなど、
4Kの解像度を可変的にして動作を安定させる手法のことを“ダイナミック4K”と言います。
デメリットも
ダイナミック4Kでフレームレートやその他の最先端技術を安定させるのは良いことですが、当然解像度を下げて、それを4Kサイズに引き伸ばしているので、画質の劣化は避けられません。
しかしゲームによっては、なるべく劣化を起こさないように、様々な対策を行っています。
ポリゴンだけは4Kを維持して、テスクチャやライティングをFHDに下げるなど、ゲーム機によって対策は様々ですが、専門的な話しになってしまうので、ここでは割愛します。
次のページではネイティブ4Kについて解説します。