映画『サイレントヒル:リベレーション3D』感想(ネタバレ&あらすじ有り)

サイレントヒル:リベレーション3D(原題:Silent Hill: Revelation 3D)
日本公開日:2013年7月12日

サイレントヒル:リベレーション3D とは

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記憶に無い謎の街「サイレントヒル」の悪夢にうなされ続ける少女。
そんなある日、唯一の肉親である父親が失踪。少女の目の前には血で書かれた「サイレントヒルに来い」という血文字が。
そして少女は濃い霧に包まれたある街に足を踏み入れる。

オススメポイント
怖さ:
一人で見る:
友達と見る:
デートで見る:
家族と見る:
お子様と見る:
グロ要素が多いので、耐性の無い人には辛いかも。

コナミから発売されているホラーゲーム「サイレントヒル」の実写映画。
2006年に公開された「サイレントヒル」の続編第二弾で、3D映画となっています。

既にアメリカでは去年の10月に公開されており、日本はそれに遅れること約9ヶ月弱での公開になっています。

監督含め、製作スタッフが大きく変更になったのですが、前作の続編として一部キャストなどを繋いでいます。
なので登場人物や設定などはかなり引き継いでるので、前作を見ないと分からない部分が多いです。


予告編

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6年越しの続編

やっと と言うか、製作が決まったと言う噂を聞いてから何年待ったことか。
前作から6年(日本では7年)を経ての公開。
前作の雰囲気と映像美に心打たれて、当時全く普及してなかったブルーレイ版を買ったほどのファンだったので、続編をこれだけ待たせたのだから仕上がりにも期待しちゃいました。
とにかく前作はとても素晴らしい出来でした。

ゲーム版との関連部分

内容的にはゲーム版サイレントヒル3が元になってます。
登場人物として、前作の娘をヘザーに。父親をハリーにとゲーム版サイレントヒル3に合わせて、他にダグラス、ヴィンセント、クローディアも登場します。

これより下にはネタバレが含まれます

※これ以降は筆者の感想と共に作品の内容に深く関係する記述が多く含まれています。最低限の配慮はしていますが、今後作品をご覧になる際、先入観により純粋に作品を楽しめなくなる可能性があります。またこの感想は筆者の私見であり、矛盾点や間違いがある場合があります。それら全て含め、ご了承頂いた上でご覧下さい。


あらすじ(ネタバレ)

サイレントヒルの裏世界から戻り、何年もの月日が経った。

成長したシャロンと父親のクリスの二人は逃亡生活で各地を転々とし、シャロンは祖母の名であるヘザー、クリスはハリーと名乗り、ひっそりと暮らしていた。

ある日、ヘザー(シャロン)は身に覚えの無い街を彷徨う悪夢を見て目が覚める。

そして、父親のハリー(クリス)から誕生日プレゼントに白いベストをプレゼントされる。
しかし、それはヘザーが夢で追われていた時に着ていたものと一緒だった。
戸惑うヘザーだったが、貧しい暮らしの中での父親からのプレゼントを素直に喜び、それを着て学校へ向かった。

家でハリーはヘザーがサイレントヒルの裏世界から戻ってきた時の事を思い出す。

ヘザーの母親であるローズは「娘を守って、奴らに手に渡してはいけない」と、サイレントヒルへ消え去り、そこには裏世界から戻ってきたシャロン(ヘザー)の姿が。
シャロンは記憶を失っており、何も覚えておらず、ハリーは事故に遭って母親は亡くなったと告げた。

一方、ヘザーが学校へ行く途中、怪しい人物ダグラスと出会う。

転校生として紹介されたヘザーは幾度の転校にクラスメートには心を閉ざし、周りから変人扱いされ、しかしそれにもめげず、立ち向かうヘザー。
そんな姿に心を奪われるクラスメートのヴィンセント。

そしてヘザーは校門前で張っていたダグラスと目が合い、ヘザーはハリーへ電話。
ハリーはショッピングモールで落ち合う約束を付け、家を出ようとしたとき、何かが家へ入ってきて襲われてしまう。

そしてショッピングモールでハリーを待つヘザー。

そこで裏の世界へ。
そこにやってきたダグラスに追われ、裏世界の中逃げ惑う。

追い詰められたヘザーは、向かってくるダグラスに敵意を見せる。
ダグラスは、私は雇われて君を調べていると。
ダグラスはヘザーの過去のことや、ハリーにウソの記憶を付けられたと。
母親は事故死ではなく、サイレントヒルで君を救い出したと。
その瞬間ダグラスの、背後にクリーチャーが。

クリーチャーに指を切られたダグラスをエレベーターへ引き釣り、扉を閉め、ダグラスに全てを教えて!と迫るヘザー。
だが追ってくるクリーチャーにダグラスは殺されてしまう。

何とか逃げ切ったヘザーはヴィンセントと出会い、自宅へ。
家には荒らされた形跡と壁に血で「Come to SILENT HILL」の文字が。

警察にはどうしても通報できない!と言うヘザー。
ハリーが隠していたものを物色し、そこから大きなメダルを手に入れ、拳銃を装備。
そこに警察がやってくる。

ヘザーはヴィンセントに助けを求め、二人は車でサイレントヒルへ向かうことに。

サイレントヒルへ向かう車内で、父親からの手紙やサイレントヒルの秘密などを知る。
そして道中でホテルに寄り、休憩。

そこでヴィンセントは自らがサイレントヒル出身で、ヘザーを追っている教団の一人だと。
自分はそこから派遣された者であると明かす。
ヴィンセントはヘザーと共に居て、教団の考えは間違っていると気づいたと告げる。

父親のハリーは生きており、サイレントヒルに居ることを知り、裏世界へ。
そこでクリーチャーに襲われ、連れて行かれるヴィンセントと気を失うヘザー。
目覚めたヘザーは歩いてサイレントヒルへ。

サイレントヒルにやってきたヘザーはアレッサの母親であるダリアと出会う。

そんな時に裏世界へ。
建物の中へ逃げ込んだヘザーは人形だらけの部屋へ迷い込む。
不気味な人形だらけの中でクリーチャーに追われるが何とか逃れる。

一方教団の元へ戻ったヴィンセントは教団の団長である母親のクローディアに我々を裏切ったと尋問を受ける。
ヴィンセントはヘザーの潔白を証明するが、聞かないクローディア。
この闇はアンタが作ったとクローディアに言い放ち、ヴィンセントは精神異常と見なされて連行される。

んでなんやかんやあって、バブルヘッドナース達が居る部屋に連れてこられたヴィンセント。

動けない状態の中、そこにヘザーが。
ヴィンセントを助け出し、やってきた先は冒頭の悪夢の中に出てきた遊園地。

追ってきた教団員の囮になたヴィンセント。
そしてメリーゴーランドに逃げ込んだヘザーはそこでアレッサと出会う。

ヘザーはアレッサに殺されそうになるが、分身である身は殺せない。
アレッサは仕方なく もう一度一つになる と、ヘザーの中へ一体化。

そしてヘザーは捕らわれている父親とクローディアの元へ。

そこには同じく捕らわれているヴィンセントが。
アレッサは大きなメダルでクローディアのクリーチャーの姿を露わにさせる。

クリーチャーに襲われそうなところで△が登場。ヘザーを守る。

クリーチャーと△の激闘。
△さん勝利で、ヘザー達はサイレントヒルを出る。

しかしハリーはサイレントヒルに残り、母親のローズを探すと言い二人と別れる。

ヘザーとヴィンセントはサイレントヒルを後に。
入れ違うように警察車がサイレントヒルへ。
そして灰にまとわれるサイレントヒル。

でエンディング。おまけ無し

あっさりグロ三昧

なんて言うか、凄いあっさりしてます。
全てが淡々と進んでいくので、ハラハラ ドキドキ感が無かったです。

ホラーと言うよりただ単純にグロテスクな描写を沢山見せられただけ。
自分に言わせればホラー要素はほとんど無いです。

サイレントヒルの街自体も前作は街全体を駆け回り、あそこでもない、ここでもない、と走り回っていたのに比べて、本作は目的の場所にワープしたかの用な簡単なシーン割りなので非常にこぢんまりとした街に見えました。
街自体も人を襲うクリーチャーで溢れかえってる様な絶望感も無ければ、不気味な雰囲気も無い。

映画と言うよりアトラクション

3D作品と言うことで要所要所で飛び出しを意識してるシーンも多く、クリーチャーが出てくるシーンでは3D効果を意識しすぎて、映画と言うよりアトラクション感が強かったです。

対象を追わずにスクリーンを見ている観客に対して脅かし向かってくるので、対象への殺意というものが半減。
故にクリーチャーの恐ろしさも弱くなってしまっていました。
CGの作りも結構雑で演出もどこかB級臭が。

おまけなクリーチャー

そんなクリーチャー自体にも恐ろしさが無さすぎでした。

戦わずに
「見つかった!」→「にげろ!」
って走ってクリーチャーを淡々と交わしていくだけな点もなんだかなー。と

すぐに逃げてしまうので、クリーチャーによる恐怖がほとんど感じられませんでした。

要するにサイレントヒルの醍醐味であるクリーチャーが本当に“おまけ”なわけです。
言うなれば「主人公VS教団 とその他愉快なクリーチャー達」って感じです。

特にバブルヘッドナースが大量に居る中、物音立てまくりで逃げるって本質が失われてる気がします。
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これじゃあドキドキ感も何も無い。

うさぎのロビーも出てきたと思ったら本当にただのマスコット扱い。
小さいロビーがゴソッとただこっち向くだけの動きしかせず残念。
ロビーと言えばチェーンソーでしょ!と

特にラストのミショナリーっぽいクリーチャーと△が戦うとか、あれ どうなんでしょう。
世界観ぶち壊しどころか設定ガン無視過ぎる気がします。

終盤の盛り上がりをクリーチャー同士の激しい戦いでカバーしようとした最低の考えなのでしょうか。

ごちゃごちゃストーリー

ストーリー構成も残念でした。

前作の続きと、ゲーム版サイレントヒル3の話と色々ごっちゃにして、もうごっちゃごちゃでてんやわんや。

前作の登場人物を無理矢理ゲーム版サイレントヒル3とつなぎ合わせてる時点で嫌な予感MAXでしたが。

アレッサとシャロンの出会いから融合とか、なんじゃそりゃ!でした。
アレッサがいきなり成長するシーンとかマリオがキノコを食べた瞬間を彷彿とさせます(見れば分かると思います)。
その成人アレッサのメイクも不気味さと言うか何かお笑いコントのメイクみたいなもので。
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不気味さが全く無い!
何にせよ今作でのアレッサ自身の扱いは凄く雑です。

最後にハリーが俺だけサイレントヒルに残る!とか言い残して去っていた点は次回作に回す伏線だとしても、誰しもが え?なんで? ってなると思います。

全体的にサイレントヒル3の内容を取り入れすぎて映画版としてのサイレントヒルの本質を失ってる上に、それぞれのキャラクターも全然理解できてない製作サイドにガッカリです。
ゲームのキャラクター出しとけばファンが単純に喜ぶとでも思ったのでしょうか。

作り手の愛情の無さ

上にも挙げたように、恐らく製作サイドは前作の映画内容と、ゲーム版サイレントヒル3のあらすじだけを少しかじって作ったんだろうなーと、そう思ってしまうぐらいの完成度でした。

予算が減った問題もあるけど、前作を手がけた クリストフ・ガンズ がいかにサイレントヒルを愛していたのか、本作を見ると改めて実感できます。
今作はサイレントヒル本来の恐ろしさというものが全く捕らえられていませんでした。

キャスト陣には拍手

しかし演じてるキャスト陣は良かったです。
全員演技も上手いし、味も出てました。

ヘザー/アレッサ役が前作のジョデル・フェルランドじゃないのは少し残念だったけど、今作から起用されたアデレイド・クレメンスもそこそこの美人で主人公らしさもあり、良かったです。
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キャストに恵まれ、内容に泣いた。そんな映画です。

続編について

第3弾があるなら今までの設定は捨ててリブートして欲しいのが本心。
アメリカでも不発に終わったみたいなので、これ以上の続編は望めないかも知れませんが。
もう色々残念な作品でした。

ただし前作の映画サイレントヒルはとても良い作品でした。
前作Blu-ray/DVD


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