映画『ブラック・シー』感想(ネタバレ&あらすじあり)

ブラック・シー (原題:Black Sea)
日本公開日:2015年8月15日

ブラック・シー とは

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深海に沈む大量の金塊を積んだ沈没船を目指して、男達が政府の目をかいくぐって手に入れようとするが、寄せ集めのチーム内で金の配当を巡り争いが。

オススメポイント
一人で見る:
友達と見る:
デートで見る:
家族と見る:
お子様と見る:
密室の船艦で男達が大金をキッカケに疑心暗鬼になり、対立していくドロドロ感が好きな人は楽しめると思います。深海を探索するワクワクドキドキ感もあります。

言わずと知れたセクシー俳優ジュード・ロウ主演。
監督はドキュメンタリー映画を多く手がけるケヴィン・マクドナルド。


予告編

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これより下にはネタバレが含まれます

※これ以降は筆者の感想と共に作品の内容に深く関係する記述が多く含まれています。最低限の配慮はしていますが、今後作品をご覧になる際、先入観により純粋に作品を楽しめなくなる可能性があります。またこの感想は筆者の私見であり、矛盾点や間違いがある場合があります。それら全て含め、ご了承頂いた上でご覧下さい。


あらすじ(ネタバレ)


11年もの間、海洋サルベージ会社に勤めるロビンソンは、ある日突然解雇を告げられる。
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元々海軍に居たロビンソンは、軍隊と会社に全てを捧げ、仕事一筋の結果、妻と息子とも別れ、全てを失ってしまったと落ち込んでいた。
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そんな所に、友人であるカーストンから、第二次世界大戦中に大量の金塊を積んだ船が沈み、ジョージア沖の深海に今も沈んでいるという儲け話を持ちかけられる。
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ロビンソンの妻と子は今、金持ちの男と一緒に暮らしている。そんなロビンソンは職無し。
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その後、潜水艦を手に入れるために、ロビンソンと元海軍で同僚の友人 ブラッキーと共にある豪邸へ。
そこの大富豪 ルイスに沈没船の話を持ちかけ、4割をルイスに、残りをロビンソン達にという配当で潜水艦を手配してくれるように契約。
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そしてロビンソンとブラッキーはチーム編成へ。
まずはロビンソン、ブラッキー、カーストンの3人。
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それに海軍上がりの レイノルズ に ピーター。
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ジョージア沖と言うことで、ロシア人も必要だと、レフチェンコ、エンジンに詳しい ザイツェフ。
不審船などの位置情報を耳で捕らえる凄腕の持ち主 ババ。
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海図に詳しい モロゾフ。

沈没船への侵入方法は、海上にはロシア船がうじゃうじゃ居る為、潜水しながら脱出口を使ってダイバーを送る方法をとることに。
そのために、半漁人と呼ばれる フレイザー
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と ギッテンズ を採用。

さらにルイスの部下であるダニエルも同行することになり、計12名。
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そんな中、この話を持ちかけてきたカーストンと全く連絡が取れない状況に。
と、ロビンソンが家に帰ると、家の前に青年が。

青年はカーストンの知り合いで、「カーストンが亡くなった」と。
青年を家に上げて、詳しい話を聞くと、カーストンは病を持っており、保険金のために自殺を図ったと。
青年は行く当ての無いところをカーストンに助けられ、世話になり、カーストンの遺言でロビンソンに詫びてくれと伝えるためにやってきた。

青年の名前はトビン。まだ18歳。
そんなトビンを見てロビンソンはカーストンの欠けた穴を埋めるために同意の下、トビンを同行させることに。
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そして全員が集まり、手に入れた潜水艦とご対面。
が、目の前には浮いていることが不思議だと思えるぐらいに劣化した潜水艦が。
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中に入ると、年期の入り用がすさまじく、早速全員でメンテナンスを。
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そんな中、メンバーからトビンへ船に童貞小僧を入れるのは不吉だというバッシングが来ているというブラッキー。
それにロビンソンは俺はそんな迷信を信じないとバッサリ。


そして、なんとか船が動く目安の立ったところで、ロビンソンが船内を見て回ると、そこには脱出用のスーツが3着。
ロビンソンはそれを隠し、全員に今回の目的の話をすることに。

金塊のことや出資者の事、そして手に入れた金の6割から全員に平等に12等分すると。
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そして脱出スーツは無いと告る。

それを聞いたルイスの部下のダニエルは、こっそりと平等だと配当を上げるために誰かを消そうと内乱が起きると忠告するが、指図はするなとあしらうロビンソン。
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そして出航。

ボロ船も順調に潜水し、目的地まで。

そんな中、エンジンルームではエンジンの整備のためにトビンが呼ばれるが、迷信を信じるザイツェフはトビンを使おうとしない。
ブラッキーの説得でなんとか使って貰えるようになり、説明を受けるトビン。

潜水艦も無事に軌道に乗り、船内で携帯電話を見つめるトビンを見つけたロビンソン。
携帯を見ると、そこには赤ちゃんのエコー画像が。
彼女か?と聞くロビンソンに知らない人だと答えるトビン。
不安そうなトビンを見たロビンソンは、金持ちになって帰れるから心配するなと、それを聞いて安心するトビン。
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その時、船内の明かりが真っ赤になり、緊急事態に。
ソナー係のババが不審な音を聞き、前方数百メートルにエンジン音が聞こえるという。
音だけを聞き、船艦の種類や方角、向かってきていることを聞き分けたババ。
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船のエンジンを停止すると、その音はゆっくりと船の上を通過するように聞こえ、緊迫の数分間。

も、無事通り過ぎ、見事な活躍をしたババに全員が賞賛。


その後、何故か分け前がロシア組の方が多いというデマが噂されていることをロビンソンに伝えるブラッキー。
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しかし全員同じだと言うロビンソン。
と、そんな中、船内でイギリス組とロシア組が対等。
怒号が舞う中、ロビンソンが仲裁に。

そこで勝手に無線を使った者が居ると知ったロビンソンは激怒し、斧で唯一の無線機を破壊。
斧を片手に皆を黙らせ、配当は全員平等だと怒鳴り、その場を収める。


そして船は目的地付近。
作業に当たる前に、エンジンの修理を完了させる必要があると、エンジンルームは大忙し。

そんな中、エンジンルームでトビンとザイツェフの通訳をしていたブラッキーが、ダイバーのフレイザーと口論。
口論はヒートアップし、ついにフレイザーが持っていたナイフでブラッキーの胸を一刺し。
と、倒れたブラッキーが、置いてあったバケツのエンジンオイルをこぼし、それがエンジンのシャフトにかかり、引火。
大爆発が起こる。

エンジンは停止し、潜水艦は深海へ真っ逆さま。
船内はパニック所か、全員危機的状況に。



その衝撃で頭をぶつけ、気を失っていたロビンソンが目を覚ますと、すぐ側には焼け死体が2体。
一人はギッテンズで、もう一人はブラッキー。
変わり果てた友人を見て驚くロビンソン。

ロビンソンが気絶していた間に、船内ではイギリス組とロシア組が真っ二つに。
イギリス組で話を聞くと爆発でエンジンのシャフトがダメになり、バッテリーも残りわずか。
1日半の命だろうと予測するピーター。

と、拳銃を持って船の後方部を陣取っているというロシア組の方へ恐る恐る行くロビンソン。

ロビンソンがつたないロシア語で呼びかけると、そこにモロゾフの姿が。
再びロシア語で話しかけると、英語話せるよ と言わんばかりに流暢な英語で返してくるモロゾフ。

ロビンソンがロシア側に言いたかったのは、船を直せるということ。

船は既に目的の沈没船の近くにあり、ロビンソン達が乗る潜水艦と沈没船のエンジンが同じ種類。
沈没船のシャフトを探してロビンソン達の船のものと交換すれば動くだろうという作戦。

沈没船は70年も前の船だぞ?と言うモロゾフに、酸素が無ければ腐食はしないだろうと言うロビンソン。
さらに、サルベージ会社で働いていたときも、完璧な状態で船を上げたこともあると言うロビンソン。
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しかし船を動かすには人手が足りない。
そこでモロゾフに頼み、ババとザイツェフを説得し、何とか割れた仲を取り持つことに。


ババの耳を使い、船内から大きな音を発し、反響音を計算し、周りの海底の状況を描くババ。
すると、近くに何かの物体があることを突き止める。
それが岩なのかも知れないが、正確に判断するにはもう数日が必要だと。

ほぼ全員がこの作戦は上手く行かないかも知れないと思っているが、他に生き延びる術も無く、一縷の望みをかけて、フレイザー、レイノルズが潜水することになり、もう一人必要だと、トビンが自ら行くことを決意。

全員で準備を進め、ブラッキーとギッテンズの遺体は船の外へ出すことに。

そして潜水する3人は不自由な潜水服に身を包み、3人を結び、いざ沈没船の方向へ。
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無線で船とのやりとりをしながら暗闇の深海を進んでいく。
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と、トビンが周りをキョロキョロしていると、そこにブラッキーの死体が。
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それに驚いたトビンは足を踏み外し、どこまでの深さがあるかも分からない暗闇の穴に滑り落ちてしまう。
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が、3人を繋いでいたロープで、フレイザーとレイノルズが何とか引き上げ、難を逃れる。

そしてババの耳によって算出された、何かがあるとされる場所へ。
と、そこに着いた3人の目の前には、ただの上り坂と丘があるだけ。
無線でそれを聞いたロビンソン達も落胆。

間違いだったと諦める中、トビンが何かに気付き、丘の表面をさすると、そこには船の外壁が。
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砂に埋もれているだけで、目の前に求めていた沈没船があったことに歓喜する全員。

そしていざ沈没船の中へ。
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沈没船の中は空気があり、驚くトビンだが、70年前の空気は毒だぞと忠告するレイノルズ等はそのまま船内を散策。
そして目的のシャフトを発見。

そして船の奥で大量の金塊も見つけ、
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それを車輪の着いた荷台に乗せて運び出す。
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ワイヤーに繋がれた荷台は機械で巻き取られるが、足場が悪く、金塊の重みもあり、上手く移動できない。

と、荷台の進行方向にはさっきトビンが落ちそうになった穴が。
なんとか方向転換しようにも、足場が悪く男3人がかりでも上手く操作できない。

一度止めて向きを変える方法もあったが、今止めると再び動かすのは至難の業だと、そのまま進めることに。
が、やはり穴に向かっていく荷台。

と、穴をギリギリで交わせたと思った瞬間、レイノルズが落下。
同時に3人を繋いでいたロープも荷台の車輪に引かれ、ちぎれ、そのまま暗闇の中へ落ちていくレイノルズ。


金塊とシャフトを持ち帰ったフレイザーとトビンだが、レイノルズの欠落に落ち込む船員。

そしてこの後どうするという話になり、そこでダニエルがロビンソンを呼び出す。

ダニエルが言うにはルイスと言う人物は実際には存在せず、全てロビンソンが働いていたサルベージ会社に仕組まれた罠だと。
ルイスは役者で、ダニエルも内通者として送られただけ。
このまま浮上すれば、そのまま逮捕され、取り分はゼロ。

この話は俺たちしか知らないはずだと言うロビンソンだが、そもそものカーストンがその話を漏らしており、カーストンには相応の金が支払われており、カーストンも黒幕であり、全て思惑通りに動かされていた。

何人も死なせてしまったと公開するロビンソン。
死者が何人も出たのは想定外だったと誤るダニエル。
そしてトビンまで巻き込んでしまったことに落ち込み、ダニエルを部屋に閉じ込め、そのことを船員に打ち明けることに。



そしてシャフトを交換し、エンジンを直した後に、上で待つ船から遠く離れた場所に浮上するという計画に。

ダニエルはフレイザーと共に、ザイツェフの助手としてエンジンルームに。
トビンはピーターと船の舵を取ることに。

そして再びエンジンを始動。
交換したシャフトもなんとか動き、再び前進する潜水艦。

順調に進む中、ババが前方に岩があることを忠告。
船は停止し、航路を考え直そうと言うが、目の前の岩には潜水艦がギリギリ通れる隙間があると言うロビンソンは、このまま前進すると言う。

全員が反対するが、このまま浮上すれば見つかって全員逮捕されてしまう。
この隙間を通るのが唯一の道だ!と強引に作戦を決行。

ギリギリの間を進みゆくが、船内ではダニエルがロビンソンの動向に不審を抱き、フレイザーにそのことを吹き込むが、聞こうとしないフレイザー。

も、ついに船体が岩に激突。
大きく揺れる船体。

そしてロビンソンに対する不信感はフレイザーにまで。
ダニエルの指示でフレイザーはザイツェフを撲殺。
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そして停止するエンジン。

操作室にやってきたフレイザーとダニエル。
ザイツェフが事故で死んだから早く浮上しろ!と言うダニエル。

それを聞いたロビンソンは、全て金塊を奪おうとするダニエルの仕業だとすぐに気付くも、そんな中、電気制御室で不具合が。
そこをチェックしていたレフチェンコが、異常箇所をいじっていると、そこが爆発。
船はまたも制御を失い、沈没。
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爆発によって船体に大きな穴が開き、エンジンルームは浸水。
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全員でなんとか穴を塞ごうとするが、水量は増えていき、破裂した配水管から飛び出てきた水の水圧に押され、頭をぶつけ水の中へ。意識を失うトビン。
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そのトビンをかついで、塞ぐ作業を他に任して船の中央で心臓マッサージをするロビンソン。

と、ザイツェフ、ピーター、ババ、ダニエルの4人で穴を塞ごうとするも、浸水は進むばかり。
その状況を見たダニエルは、残りの3人を残してエンジンルームのハッチを閉じ、自分だけ助かろうとする。
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しかし浸水はその閉じたハッチをも破壊する勢いで、どんどんと船の前方部へ。

操縦室に居たモロゾフが様子を見に後方部へ行くと、次の部屋のハッチを閉めていたダニエルが。
しかしそのハッチも既に水が漏れ始めていた。
と、ダニエルのズボンがハッチに挟まり、身動きできない状況に。
ダニエルの行為に全てを察したモロゾフは、そのままダニエルを置いてロビンソン達の元へ。


その頃、ロビンソンの賢明な蘇生術でなんとか意識を取り戻したトビン。
そこにモロゾフも。
この状況に放心状態で誤るロビンソン。

と、ロビンソンが隠していた救命スーツを取り出し、3着あると。
モロゾフは、救命スーツを隠していたことに怒り、多くを死なせてしまったことを悔やみ、ロビンソンを悪だと罵る。
それをただ無言で聞き、モロゾフにもスーツを着ろと差し出すロビンソン。

金塊を見たトビンは、生まれる子供のためにと持ち出そうとするが、救命スーツの邪魔になるというロビンソンの話を聞いて諦め、
トビンとモロゾフは船外に出る為の管に入り、ロビンソンがボタンを押し、二人を船外へ。


そして海上に浮上したトビンとモロゾフ。
近くには砂浜があり、ロビンソンを待とう!と言うトビンだが、モロゾフは、脱出管は管の中からでは操作出来ないことを告げられ、船内に居るロビンソンは一人では脱出が出来ないことを知る。


その頃、海底に沈む船の中で一人最後のタバコを吸うロビンソン。


果たしてロビンソンの運命は。
そしてロビンソンが最後に取った粋な贈り物とは。

深海はドキドキ ハラハラ ワクワクの連続

沈没船を求めて、太陽の光が届かない深海へ。
途中で船が故障してしまい、そこにあるはずだと言う憶測のみで深海を彷徨い、沈没船を目指すシーンは自分も一緒に深海を探索しているようで、この先何があるのかドキドキ
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一歩足を踏み間違えれば、はるか下の光の届かない暗闇に真っ逆さまという。
登場人物がそこに落ちそうになるシーンでハラハラ
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そしていざ沈没船の中へ!
金塊を求めて沈没船の中を探索するのはワクワクして冒険心がくすぐられます
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全体的に男達のしがらみがテーマになっている本作ですが、こういったシーンも見応えがあって、とても楽しかったです。

ほころびだらけのチーム

寄せ集めのチームが一つのオンボロ潜水艦に詰め込まれ、そこで生じるそれぞれの不信感仲間割れ
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そして起こる殺人によって、さらに仲は最悪に。

しかし生き延びるという一つの目的に向かい、それぞれが手を取り合い、再び躍進。
するも、またほころびが。
という。チームワークがあるのか無いのか分からない中での航海なので、逃げ場の無い中で、こいつ余計なことしそうだなーと、そこでもまたハラハラや少しのイライラが味わえます。

頼れる男が欠落していく姿を演じるジュード・ロウ

もっともセクシーな男優に選ばれたこともある主演のジュード・ロウ
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今作ではイメージ通りの、いわばデキる男を演じ、劇中でも頼れる男としてリーダーシップを見せつけてくれます。
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中盤では金を守る為に自分の経験を信じ、皆の意見を切り捨て、ただただ突き進み。
そして後半では、自分の勝手な思惑で、気付いた時には多くの人々を犠牲にしてしまい、悪の根端となった自分に哀れ、頼れる男から哀れな男へと成り下がる様子を見事に演じています。
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ジェントルマンで澄ました役柄が多いジュード・ロウですが、焦り、自分の失態に放心状態になるジュード・ロウは貴重かも。

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